夏の陽に照りつけられる下、ふとその場へと忍び入ってきた怪奇。
- ★★★ Excellent!!!
梅雨が明けきらぬままに夏の足音が闊歩する時節。
詳しいことは語られないが、かつての権勢を失い、俥屋らにも莫迦にされる主人公。
嘲笑と暑熱に打ちのめされながら、咲きほこる夾竹桃がのぞきこむ停車場の待合に座っていると。
その心の隙間に忍び込んだかのように、カラカラと笑う怪異がその場に闖入してきた。
炎暑のなかに毒を含んであざやかに咲き誇りながら、夾竹桃がその有様を嘲笑う。