-第八章- 再び、平和な一日 -
四方八方、死体と弾痕で囲まれた戦場を、メンバーと一緒に掃除していた時だった。
「久しぶり、ファリア・マークローバスだっけ?」と、声がした。
「はい」そう答えると、
「良かった。シェアリー、シェアリー・フットマンだよ」
「フェアリーか、何か用?」
「あっ、なんだっけ...」
「忘れた?」
「忘れたけどいい!多分これに録音されてるから」
「録音機?」
「そう」
「じゃあ、再生するね」
再生されたメッセージからは、新総括菅からだった。
「ファリア・マークローバス、私の名は"フォール"だ。残念ながら、君の父と母によりラストネームの発言は禁止されている。まあ、色々あり、これまでは君の父と母については何も言うことは出来なかったが、本当のことを君には伝えよう。大将軍から直接。君が戦場にいるときにボソッと呟いたようだが、もうすぐ来るだろう」
「わかった?ファリア・マークローバス、こういうこと」
「え?」
「ん?なに、え?って」
「いや、大将軍が来るってだけの内容を忘れたの?」
「いや~、そうらしい。でもそうこと!まあ、もう帰るね。また」
「うん」
なんだったのかは分からないが、作業を続けた。
作業が終わり、CREWに帰った。すると、
「マークローバス、行く予定だったが行くことが出来なかった。お知らせだ」
「はい。お知らせですか、大将軍様」
「あぁ、多目的室に来てくれ」
「多目的室ですか」
「そうだ」
「場所は誰かが案内してくれるだろう」
そういい、講堂に向かった。
CREWの案内標識に従い、多目的室に着くと、
「ファリア・マークローバス様ですか?」
「はい」
「大将軍様より、控室をご用意しました。ご案内します。部屋には、大将軍様がお待ちです」
「わかりました」
案内人に付いていき、控室に着いた。中には大将軍が案内通り居た。案内人は、
「ファリア・マークローバス様、フィール大将軍様、演説開始までしばらくお待ちください」
と言い、その場を離れた。10秒ほど経ち
「ファリア・マークローバス」
「はい」
「君の父と母について言おう」
「え?亡くなった者の話ですか」
「命令は上手くいっていたのか」
「命令?ですか」
「ファリア・マークロバース、君の父は私だ」
「どういうことですか?」
「いや、理解はしなくていい。DEADNIGHTに私たちが生きていることに、気づかれてはならない。その為に、死亡したこととした。お前ならわかるはずだ」
「はい。薄くではありますが、父と母は元々、DEADNIGHTの幹部だったが、軍を裏切り、CREWに付き、DEADNIGHTの情報をCREWに流出させた。それにより、マークローバスは、DEADNIGHTの重要危険人物とし、DEADNIGHTの第一の目標となり、DEADNIGHTにより殺害。その後、DEADNIGHT軍は完全なマークローバス家の死亡を確認。だが、実際はCREWにより保護され生きていると」
「ああ、合ってはいる。私の名は、もうわかるだろう。フィール・マークローバスだ」
「はい。フィール・マークローバスは確かに私の父の名前ではありますが、証拠がなければ...」
「ある。フィール・マークローバスの持つ、地下室に隠された。この時計がそうだ」
大将軍が見せてきた。その時計は、マークローバス家の家宝で、父が地下室に隠したとされた。サウスファーランド帝国は見つける為、地下室を調査したとき、その時計はなかった。漁られた形跡はないことから、サウスファーランド帝国は、盗まれていなく、デマである可能性が高いとし、フィール・マークローバスと共に燃やされたとされた。そのような鮮やかな緑の時計を持っていたのだ。それで私は、大将軍が父であることを信じた。
その時だった。案内人が戻ってきたのだ。
「フィール大将軍様、演説の時間です。本部のCREW軍員、全員入室し、着席済みです」
「わかった」
「失礼しました」
「ファリア、ついて来てくれ」
「はい」
ついて行くと父は、多目的室に設けられた舞台の裏にいるよう指示された。
父はマイクの設置された、舞台の中央に立ち、こう言った。
「本部の全ての軍員を集めたが、話はすぐに終わる。私、フィール・マークーローバスは、大将軍を廃止し、大元帥に就くとする。また、新たに、元帥、大将、中将、小将も大元帥と共に設置し、大元帥には私、フィール・マークローバス。元帥には、実質的に新人とし、敵軍の一代表に称した、ファリア・マークローバス。大将には、ハワー・ブルート。中将には、ジェリー・スワーカー。小将には、チル・ハイジャーを任命する。以上とする」
その言葉に、私も、軍員全員が驚きと共に沈黙した。
私は、部屋に戻り、その日は寝ることにした。
その時、CREWに新たに設置された大元帥室では、
「失礼します。フィール様、お知らせです」
「なんだ」
「DEADNIGHT軍、Groundより宣戦布告です」
「そうか、DEADNIGHTに一歩近づいたな」
DEADNIGHT CrazyLight Novels @CrazyLight
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