第2話 2

なんだこれ?


外に出ると、朝の空気と共に若干の生活の気配が感じられる。

遠くで聞こえるのは鶏の鳴き声だろうか。


裸足で出歩きたくはなかったが、履くものもなく、まずは家の周りを確認する。

現状の確認ができるものが何も見つからなかったため、

混乱と不安にさいなまれながら、近くの民家を訪ねてみる。


玄関は開けっ放しのようで、

「すいませーーん」


家のなかでは、料理の準備をしたおばあさんがいた。

「xxxasdfghjkl」

あーやっぱり、言葉が通じないようだ。

なんとなく、見た目と、聞こえる言葉の感じでは旅行に来た国の雰囲気を感じる。

「helloー・・・」

残念ながら英語もダメなようで、言葉が通じずおばあさんは困惑する

身振り手振りでコミュニケーションを試みるが、誤解が生じてしまいそうな空気があり、ジェスチャーで水が欲しいことを一生懸命に伝える。


おばあさんは外の方を指さし、あっちあっちと言っているようだ。

軽く御礼をしながら、指さされた遠くにある民家の方へ行ってみることにする。



携帯の自動翻訳があるから大丈夫だろうと、簡単な現地の言葉を調べずにいたことを後悔。

しかし、ここはどこなんだろうか。太陽もあるし、植物も見たことがあるようなものだ。おそらく水田用の田んぼもある。

電線もないし、さっきのお家では薪で料理をしているのか煙りが出ていたので、電気、ガスがきているのかも怪しい。

誘拐でもされたのか?と頭をよぎるが、でも拘束されているわけでもないし、

まさかタイムスリップ??異世界転移?

といろいろ考えてながら、もう一軒の民家に向けて歩きを進める。



小声で、

「ステータスオープン」・・・

何もない。恥ずかしい。

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異世界なのか、現実なのか あき @akiaki0901

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