【宣伝もできる!執筆者さんに聞きたい10の質問】

霜月

ようこそ、白き世界へ

 白い世界に来てしまった。左を見ても、本。右を見ても本。上を見ても本。下を見ても本。真っ白な空間に本が広がっている。



 辺りを見回しながら、前へ進んでいく。椅子に座り脚を組む怪しげな人物に出会った。



「やぁ、こんにちわ。見に来てくれたのかい? 今日のオススメはこれだよ」



 この人は誰だ? 目の前の人物は立ち上がり、本棚に近づき、一冊の本を取り出した。【宣伝もできる! 執筆者さんに聞きたい10の質問】という文字が本の表紙に書かれているのが見えた。



「私のために朗読しろ」



 目の前の人物は取り出した本を押し付ける。致し方ないので、本を片手で開き、読み上げた。



「Q1 ペンネームとその由来は?」


「あぁ。霜月だよ。由来は自身の小説、『如月さん、拾いましたっ!』のキャラクターが月の和名で付けられているからだ。だって、寂しいだろう? 自分だけ仲間ハズレなんて」霜月は頬を膨らませ、答えた。



「Q2 最近感動したものや出来事があれば教えてください」この本は一体なんなんだ。


「ある軽作業がな、いつも1時間かけて床でやっていたのだが、テーブルの上でやったら10分で終わったことだ。あぁ、こんなにも早く終わることだったのか! って感動したね」なんだそれ……。


 

「Q3 お好きな商業作家さんと、その中でもイチオシの作品タイトルを教えてください」少し興味はある。


「ふむ。伊坂幸太郎の『首折り男のための協奏曲』」マニアック過ぎる。死神の精度とかじゃないのかよ。


 

「Q4 執筆中に聴いている音楽作品があれば教えてください」もうすぐページも半分だ。


「YOASOBIかな。執筆していると、基本、耳に何も入ってこないがな」どんだけ。



 本のページは半分まで来た。続きを読む。


 

「Q5 読み物を書こうと思ったきっかけは?」


「ある投稿サイトにごろごろしながら小説を書くだけで2万稼いでいるという書き込みを見たんだ。あぁ! それはいいな! と安易に考えた。キッカケはそれだけだ」


 はぁ? それだけで書き始めたの? 稼げる訳ないだろ。この人大丈夫? 続きを読み上げる。

 


「Q6 処女作はどんな作品でしたか?」


「処女作は勿論、『如月さん、拾いましたっ!』だ。まぁ元々は転生ものを書くつもりだったんだが、ボツにした」ボツにしたことは失敗じゃ? 少しずつ霜月への興味が湧く。



「Q7 自分が書いたお気に入りの短編と、どういう所が気に入っているか教えてください」


「『七夕の夜』かな。アレは検索履歴が全て七夕で埋め尽くされるほど、七夕について調べまくった努力の結晶なんだ。ただ、文字数制限があり、書ききれない部分があってなぁ。加筆と編集をしてまで本編『如月さん、拾いましたっ!』に載せるくらい気に入っている作品だ」へぇ。お疲れ。


 

「Q8 自分が書いたお気に入りの長編と、どういう所が気に入っているか教えてください」もはや、ここまで来ると何かわかる。


「『如月さん、拾いましたっ!』だ。睦月が如月に挿れたいのに挿れることが出来ないところが気に入っている。日常生活と違って、ベッドじゃいつも受けになっちゃう睦月にきゅん」どういうこと?


 

「Q9 今一番読んで欲しい!作品と、その理由を教えてください」どうせ如月さんだろ!!


「『白き世界へようこそ』今、この場に最も相応しい作品だ。カクヨムの擬人化をした作品だからな。そう、この小説みたいにーー」



 霜月は両手を広げ、笑うと、この白い世界のあたり一面に、本が現れた。すごい数だ。でも、まだ本はあと1ページ残っている。ボソッと最後のページを呟く。


 

「Q10 最後に、上記の回答を読んだ人に言いたい事を自由に書いてください」



 目の前に白い枠が広がる。そこに霜月は近づき、手を触れた。



「あぁ、今から書くよ。心配するな」



 白い枠には『あとがき』という文字を先頭に文章が広がっていく。書き終わると、霜月は青いボタンのようなものに触れ、白い枠を閉じた。



「朗読ありがとう。面白かった? なんだ? その顔は。まぁいいさ。ちょうど色々行き詰まっていて良い息抜きになった。ありがとう」



 霜月は元いた椅子へ腰掛け、口を開く。



「今からどうする? 書く? 読む?」



「ご愛読ありがとうございました。白き世界へようこそ。さぁ、執筆を始めよう」



 霜月は脚を組み、手をこちらへ伸ばし、薄い笑みを浮かべた。






 あとがき。

 

 ただの思いつきで物語に。ベースは短編『白き世界へようこそ』から。作風に合わせ、Q9はあえて『白き世界へようこそ』にしている部分はあります。


 本当に勧めるべきものは他にあると思いますが。


 書き終わった感想はちょっと満足~~。良い仕上がりになりました。個人的には(笑)



 最後に宣伝URL!



【如月さん、拾いましたっ!】


https://kakuyomu.jp/works/16818093078965993535


【七夕の夜 加筆ver】


https://kakuyomu.jp/works/16818093078965993535/episodes/16818093080292179589


【白き世界へようこそ】


https://kakuyomu.jp/works/16818093079631883625

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