週末一日、日曜日限定の異世界で、俺と彼女は今日も週末だけ冒険者（仮）

　普段通りの、何も起きない儀式のはずだった。
　俺、宮下　理には仲の良い、吉岡　珠希という黒魔術が趣味なルックスはいいが残念な幼馴染がいる。
　そして、その残念な幼馴染は、俺の家の倉の一角を借り受け、儀式の実験場としていた。
　当然、そんな儀式なんてしても基本的に何も起こらない。
　だから、今回の実験も、軽い気持ちで実験、儀式をさせただけだったのに…。　
　ネットの怪しさ満点の趣味人が運営してる個人サイトの中の、掲示板の情報としてその儀式は書き込まれていた。
　曰く、

　異世界に1週間に1日だけ行き来できる扉を爆誕させる儀式。

　…はい、ツッコミどころ満載の儀式です。
　その儀式を実行する時点で、珠希を生暖かい目で見たいような気分になるが、まあ、実害ないだろうからいいか、と儀式をやる許可…続きを読む