悪愛憎様【二十首連作短歌】
月瀬澪
悪愛憎様【二十首連作短歌】
■愛憎む加速度上げてゼロとなる放物線で君が待っている
■愛喰らう食傷気味のわたしには憎い細胞分裂がある
■アルメリア心二つと暁の海に散らざむ愛の旋律
■閉じる円親指乗せて花飾り夕陽落ちれば初恋染まる
■冬ざれに指をかじって凍えても夢のスピカで踊りあかそう
■鼓動鳴り
■軽率なみかづき回し
■身を削り光と閉ざすは
■色奪う君の面影追憶のかすみ桜に
■影落ちて君の輪郭たちこめたしだれ桜に
■サヨナラを重ねすぎた日記帳は月に届けばまた会えるかな
■独りでは愛の告白無理なので君が相手になってくれないか
■
■儚くも夢を壊して生まれた芽今日から君が僕の来世だ
■贋作の愛に騙され絵空事本物の愛がおぼれている
■あなた色には染まれないしぼりだす愛が少なくても多くても
■神様が他人任せに泣き出せば千切れた愛に雷が鳴る
■神様が死ぬ間際には声も出ずアリアのような暴風が降る
■あてのない呼吸飲み干し吐き出した量だけ時を巻き戻したい
■憎すぎるあなたを食べて女神様悪魔も喰わぬ腹ペコの愛
悪愛憎様【二十首連作短歌】 月瀬澪 @mio_tsukise
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