第5話 正義の試練は心を映す

「仕方が、ありま、せん。試練に合格したら、考え、ます…。あなたにとって、相性が良くないかも、しれませんが。そんなこと知ったことではないですから。」


いったいどういうものなのだろうか?気になるな。おそらく、正義にちなんだ試練なのは間違いなさそうだが。相性が悪いってのが引っかかる…まぁなんとしてでも君を手に入れることに変わりはないが。


「ミルナ」

                「ミルナ」

        「ミルナ」

 「ミルナ」

            「ミルナ」

     「ミルナ」

               「ミルナ」

 「ミルナ」    「ミルナ」

     「ミルナ」      「ミルナ」    「ミルナ」    「ミルナ」


最悪の気分だ…

過去をえぐられた。どうやら試練を受ける者の過去を参考に作られたシナリオを体験し、人間性を問いどうなのか見極める試練らしい。自分とは相性の悪い試練だった。まぁ、屈服させたがあまりの怒りで。久しぶりにキレてしまった…反吐が出る。


「あなた、なんなんですか?マジで!随分暴れましたね…。あちらの世界じゃあなたの人生終了ですよ。捕まりますよ!キレたらピー(自主規制)して、その後またピーー(自主規制)してたじゃないですか。」


「仕方がナイだろー私は、いや俺は理不尽なことがキライなんだから。二度とごめんだ。この試練はな。気分が悪い世界だった。」



「よく言えますよ、あなたの人間性アウトだし、あっちの世界じゃサイコ…って言うやつじゃないですか。普通に試練不合格ですよ、と言いたいですが善人にはしっかりしてますし、この世界では人や魔物を殺めるのも必要ですから。ギリ合格にしておきます。女神様の顔を立ててのおまけです。」


良かったわ…普通にアウトなことやってたから…正義の美徳が自分の手の中にすごい感動する。憧れの神器が実際に持てるなんてな。終末の世界を救うための大きな一歩というところか。嬉しい気持ちはあるがそれ以上に興味が尽きん、名前もあるのか?どう呼べばいいのかわからん。それに神器に性別はあるのだろうか?どんな力があるのか?一生眺められる…美しい。飽きないな。


「キモい。」


「酷くね。」


「やっぱり、不合格に…」


「すいませんでしたぁー」


「これから宜しくお願いしますよ。今代の使徒よ。あと、絶対に死なないでくださいね。約束ですから。死んだら、目覚めが悪いですしね。」


「あぁ、よろしく頼む。正義ちゃん?」


「正義ちゃんってなんですか!?ネーミングセンス皆無じゃないですか。」


もしかして、正義ちゃん、男だったのか?

いやでも、女っぽいしなぁ。


「神器に性別はありませんが、一応、女性です〜!無性にムカつくので今すぐやめてください!!」


「正義ちゃん!行くぞー」


「スルーしないでください!」


そして、空間が歪んだ。ぐにゃりとなりあの宝物殿に戻ってきたのだ。不思議な感じだ。これが転移なのだろう。ぜひ、自分も使ってみたいな。魔法はロマンだ!


ブゥン


「おぉ、皆、使徒が戻ってきましたよー」


「合格したんだね〜」


「おめでとう!」


「世界を救ってくれよぉ〜」


「試練合格おめでとうございます。正義を選んだとき一時はどうなるかと思いましたが…心配は無用だったようです。それに垢抜けたようですし、ぜひ良い関係を築きつつ頑張ってくださいね。」


「正義よ、今代の使徒をしっかり支えてあげてくださいね。」


「ここまで忍耐さんありがとな」


「不本意ですがはい。頑張ります…」(大丈夫でしょうか。不安です。)


「正義よ、こちらに」


「はい」


「先代の使徒も見てるこちらが不安になるくらいでした。破天荒でしたし。気を付けてくださいね。」


本当に大丈夫ですよね、あの人。なぜ、あんな人の神器になっちゃったんだろう?ハァーとため息をついた。そんなことを言いながらも楽しそうにしてたのは気づいていないようだ。







side︰忍耐

大丈夫じゃないですね…あれは。私のようになるんでしょう。仲間が増えますね。使徒のものは性格がぶっ壊れてますから。狂気とでもいうんでしょうか。正義が不憫ですが上手くいくことを願っています。今回は、どんなストーリーになるのか気になりますね。高みの見物といきましょうか。




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今回少し少なめになってしまいました。

星欲しいです。応援お願いします。

そして、見てくださってありがとうございます。今後もよろしくです。

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終末の世界に転生した青年は使徒として好き勝手することにしました。 蒼野創月 @moon20

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