逆張り陰キャがあやまる話

にぎやかなメンツには空気の読めない発言を返し、他の陰キャ相手には何の根拠もなくマウントを取り距離感をつめられるといきなり拒絶する。
私の身近なカスの友人に非常に近いムーブが繰り広げられており、あまりの解像度の高さに読んでいて尾てい骨がゾワゾワしてきます。
そんなカスな主人公が久世くんを拒絶してからクラスメイトたちが消えてしまったのは、そうすることでクラスメイトとの関係がすべて断たれてしまったことの表れなのかなと解釈できました。
だとすれば最後に謝罪することでクラスの喧騒が戻ってきたのは、許さないと言われつつも久世君との関係性を改善できる余地がまだあることの示唆なのかなと思えて少しだけ救いを感…続きを読む

中学生くらいの人間関係の難しさといいますか、絶妙さを表した傑作だと思います。

「あのとき素直に会話していれば友達になれたかもしれない」
「自分にも他人にも、友達を選ぶ権利なんてないじゃないか」
「あの子にどう接すれば、お互いが幸せになれたのだろうか」

十数年前に感じ、大人になった今忘れかけていた、こんな想いがよみがえってきました…泣いてません。ちょっと心が汗をかいただけです…

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（95文字）