甘くない切れ味。深みとコク。砕かれた氷壁と、眠っていた本心の味わい。

鉄壁の氷姫にも見える妹ちゃん。
本心を通じあわせても、露骨にデレたりしないのが最高。

シリアス度が極地に達しそうな物語を、どこか抜けた所があるサブキャラや、所々に挿入される一発ネタの数々が、コメディ成分で中和している。

そして何より、筆者の基礎教養の高さを、無理なく作品に落とし込むという才覚は、私を唖然とさせた。
分からないネタも多かった(※)が、作品の完成度が高いことだけは分かった。

(※)「俺ツバ」「ワガ輩」「ちい小夜曲」くらいしか分からなかった。
音楽ネタに詳しい人のほうが楽しめるかも。

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