第23話 ベッドの下
割と最近の話なんだけど。
一人暮らしなのに、ふと何かの気配を感じる時ってあるじゃん? シャワー浴びてるときに背後が気になったりとか。
まあ当然何も居ないんだけど、なんとなく、何かが居るんじゃないかって思うっていうのは、何回も経験したことあると思うんだけど。
それでさ。
夜寝る前に、部屋の電気を消した直後って、何も見えないでしょ。目が明順応してるわけだから。で、ベッドの上で、布団被ってたらさ、よくある気配感じるやつ? あれが起きたんだよ。
無性にベッドの下が気になったんだよね。何かが居るんじゃないかって。人間でも動物でも幽霊でもなんでもいいんだけど。何か居るのかなって思って。
その時にはもう暗さに慣れて、家具の輪郭がぼんやり見えるくらいになってたから、ベッド脇に置いておいたスマホ持って、ライト点けて覗き込んだんだよね。ベッドの下。
案の定、まあ何にもなくって。スマホを左右に揺らして満遍なく見たけど、やっぱり何か居るってことはなくって。何も居ないってことがわかって。スマホの電気も消して。
当然だよな、って思ってたんだけど。
その時にさ。ふわっ、て。
ベッドの下を覗き込んでて、さかさまになってる頭に、何かが触った。うなじの辺り、覗き込んでるベッドの下とは逆方向から、ぽんぽん、って。自分はここだよ、って言ってるみたいに。
ばってそっちの方見ても、ついさっきまでスマホの明かりがついてたから何にも見えなくて。明かりのスイッチを必死で探して壁まで行って。
スマホの明かりをもう一回点けたらいいっていうのは完全に頭から抜け落ちてた。
それで、スイッチを探そうと壁をまさぐってたら、ぴたって、何か冷たいものが手に当たった。
そのあとのことはいまいち覚えてない。
結局その日は、友達の家に駆けこんで、一晩泊めてもらったんだけど。
それ以来、何かの気配を感じたりはしなくなった。
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百物語(仮) 櫻井桜子 @AzaleaMagenta
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