『大好きな幼馴染に宛てる文』(著:間川 レイ)

<作品URL>https://kakuyomu.jp/works/822139841541532468

【ジャンル】現代ドラマ 【完結済】7,116文字

【セルフレイティング】残酷描写有り/暴力描写有り/性描写有り

【カクコン11応募部門】短編 【感想】中辛


 早速、企画へご参加くださり、ありがとうございます。


 この作品は、タイトルからわかるとおり、主人公が、大好きな幼馴染に宛てて書いたラブレターですね。


 最初は、二人がテニス部(軟式かな?)でペアを組むことになった出会いから書かれていて、あたたかい思い出や友愛について語られるのかな、と思いました。


 が、少しずつ思春期あるあるの生きづらさについて言及されていき、母親(?)からの虐待と、性被害、自殺未遂描写について重い内容が綴られていきます。


 苦手な方は、このへんでブラバしちゃうかな~💦


 重たくて痛い話が好きな人は、刺さると思います。ってか、絶対にこの手の話が好きな人はいると思うので、思い当たる人は、是非読んでみてください!


 幼馴染に対する依存と、異常な愛情をひしひしと感じます。


 相手の幼馴染は、主人公に対してそこまでの想いがなさそうですね。


 それでも二人の大事な関係性は伝わってくるので、友愛か狂愛か、は、育った環境だけで決まらないもののようです。


 私が好きだなーと思ったのは、前半部分。幼馴染との関係性です。


 特に、映画を一緒につくろうとしたエピソードがいいですね。私も作ってみたかったなぁ~!


 大喧嘩をすることもあるけれど、幼馴染は、主人公のことをよく理解しているから、言う時は言うけど、本人が自覚して反省している時には叱らない。そっとホットココアを渡してくれる、そんな甘い関係性が、とてもうらやましいです。


 すごく惜しいなぁーと思ったのが、幼馴染を指す「あの子」という表現。


 タイトルから、これは「あの子」である幼馴染へ向けて書いた手紙だと思いますので、「あの子」と表現するよりは、「あなた」と表現するほうが自然に感じます。


(原文)「そう途方に暮れていた頃に声をかけてきたのがだった。」

   ⇒「そう途方に暮れていた頃に声をかけてきたのがだった。」


 これをずっと「あなた」で表現すれば、読者は、読みながら、まるで主人公が自分に向かって話しかけてくるような錯覚を起こすと思うのです。


 狂愛の矛先が自分に向いている……これは、フックとして、かなり強いのではないかな、と思いました。あくまで私個人の感想です💦



 間川さま、素敵な作品を読ませてくださり、ありがとうございました。


 応援しておりますので、がんばってください!

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《7000PV越感謝》【自主企画用】カクヨム作品読書感想文📖🖋 風雅ありす @N-caerulea

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