介護を志す方におすすめの珠玉の短編

  • ★★★ Excellent!!!

こころが動きましたのでレビューします。

ひとはそれぞれの物語を生きる主人公で、どう生きるかでヒーローにもヴィランにもなりうるもの。
でもそうして主体的に自分を生きられる時間はとても短かく、子供の時代は親や環境に、青年期は時代に、壮年期は寄る歳なみに、そして高齢になれば時間こそあれど今まで簡単にできていたことすらままならなくなる。

それでも人にはそれぞれの物語がある。
選んだ道、選ばれなかった夢。得たもの。失ったもの。できなかったこと、できるようになったこと、やりたかったこと、やれなかったこと。出会えた人、失った人。

高齢者と関わる大変なお仕事についている方や、これから就こうと志している若い方におすすめしたい短編です。

忙しい日々の業務のなかで接していくその方々は、それぞれ物語をおもちなのだということと、ではそこで彼等のなにに寄り添えばいいのかを教えてくれる貴重な短編です。