世界観がとにかく魅力的で、映像化して欲しいと強く思わされました。
モンスターが支配している世界。人間は強大な力を持つモンスターたちに従う以外に生きる道が残されていない。
そんな世界の中を、棺桶を背負った謎の青年アインが旅をする。彼の目的は「棺桶に入る家族」を見つけることだとされる。
ヴィジュアル的なイメージがとにかく楽しく、「ハロウィンの町」など、「どんなモンスターが領域を支配しているか」により、モンスターのカラーが強く出た「町」の情景が作り出されています。
ハロウィンの町、猫又の町。そこに登場する魔女やワーキャット。
2Dアクションゲームとかでプレイしたいと思うような世界観。そしてアインという主人公の抱える謎。錬金術めいた話なども出てきて、最終的に彼の旅がどんな結末を迎えるのかと興味を刺激されていきます。
そしてなんといっても、「棺桶を背負った主人公」というのがかっこいい。「荒野のガンマン」のクリント・イーストウッドが棺桶を引きずっていたのを筆頭に、「トライガン」のニコラス・D・ウルフウッド、「ガングレイヴ」のビヨンド・ザ・グレイヴ。そして「ペルソナ3」の主人公のペルソナなど。
棺桶を背負うは、まさにロマン。死と隣り合わせでもあり、影のある主人公を象徴するものでも。
魅力的なヴィジュアルを持つ世界観。かっこいい設定の主人公。そして世界に秘められた謎。
あらゆる要素が読者を魅了し、ぐいぐいと先へ先へと引きつけてくれます。
果たして、彼らの旅路の先に待つものは……!!
うまいなぁ、すごいなぁ、おもしろいなぁ、僕はそう思いました。
のっけから想像を越えて、面白すぎるのです!!
なんなんでしょう、この想像力!
こちらの物語、ネタバレにならずにご紹介させて頂くと、最も素晴らしいのはその「世界観の構築」にあるかと思います。で、誤解して欲しくないのが「世界観」というと、この異世界の設定かと思われるかと思いますが、そうではありません。
この物語に存在する全個性が生み出す「世界観」にこそ、筆者様の天性の「面白さ」がちりばめられているのです。
例えばモンスター、どんな異世界ファンタジーでも現れるモンスター。当然、皆様が想像し易い見知ったモンスターが出て来ます。でも、もうまるで、それこそ魔法なのかと言う程、「この世界独自の存在」として成り立っているのです。
すごいオリジナリティです。絶対に好きになります。
主人公は人間ですが、もう、なんか、手が付けられないほど存在感があります。
その主人公にメイドさんがつき従っているのですが、もう手が付けられないほど存在感があります。と言うか、登場するキャラ全部が、もう手が付けられないほど存在感があるのです(笑)。
お勧め致します。
似たり寄ったりだけど、読み易くて展開も分かり易い作品が安心して気楽に楽しめるのはわかりますが、全く未知の価値観で、でも読み易くて展開に驚かされて、それでも安心してワクワクして楽しめる物語、そう言う物語をお探しの方に是非お勧めです。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
モンスター達が大手を振って支配する世界を、巨大な棺桶を背負った謎の青年・アインが無感情の銀髪メイド・ロゼを伴って旅をする物語です。
アインの目的は〝叡智の結晶〟を集め、破棄・破壊することと、同じ棺桶に入る〝本物の家族〟を迎えること。
パンプキン・モンスターが支配するハロウィン・タウンで出会う、花の少女・リリィ=フラワーと魔女娘トゥーナ。
猫又妖怪の国で出会う孤独なワー・キャット、ミーニャ。
はたして彼女たちはアインの家族になってくれるのか!?
メイド・ロゼの正体や巨大な棺桶の謎などが徐々に明かされていくのもワクワクします!
基本的にはコメディですが、絶妙にシリアスを混ぜ込み最後まで飽きさせません。
個人的には猫好きなので『猫又の国』が楽しかったです♬
あなたも日常を忘れてモンストル・ワールドを旅してみませんか?
主人公アインが、いつか共に棺桶に入る家族を迎えるため、モンスターの支配する国々を巡り、トラブルに巻き込まれたり、新たな仲間と出会ったり、といった物語です。
モンスターの支配された国と聞くと、なかなかシリアスな、人間には苦しい国になっているような印象を受けるかもしれません。しかし本作は、基本がコメディタッチ。
出てくるのは、これなら支配されてもいい……むしろ支配されたい! なんて思ってしまうような楽しげな国。
最新章で訪れている猫又の国なんかは、詳しくはネタバレになるので伏せておきますが、猫好きにとっては、もはや支配というよりご褒美な体制です。
(気になります? なら読むのです!)
私は犬派なので事なきを得ましたが、犬の支配する国が登場したらどのように錯乱するか分かりません。
国だけでなく、登場するキャラクターたちもやはり個性的。訪れた国の支配モンスターは当然として、主人公のアインは旅立ち10日目にして早くも行き倒れかけていたり、そのアインに付き従うメイドのロゼは、どんなときも無表情で面白い言動をしたりと、主人公たちも負けず劣らずの個性派揃い。物語を常に楽しく彩ってくれております。
まさに気楽に読めるコメディファンタジー作品。
楽しい作品をお探しなら、まずはご一読をオススメいたします!
(※本レビューは「2国:第5話 ワー・キャットとの遭遇」が最新話の時点で書きました)