補足情報

この一週間後(2022/06/07)、WEBメディアサイト『ブンリキ』は閉鎖された。


前日に閉鎖の経緯に関する記事が上がっていたが、保存していないので記憶だけで述べる。


まず、記事中でM編集部員と呼ばれていた女性(本名は確か、藤森マナ?)が死亡したことから始まった。5/31の記事の後、Mが■■■■に会い、枕を交換した後から様子がおかしくなった。他の編集部員にも編集部の仮眠室で枕を交換しようと言い出し、やがてそれは強要に変わり、一人がやむを得ず枕を交換する。その一人もまた枕を交換しようとし始め、Mと交互に何度も何度も枕を交換した。その度に二人は段々衰弱していき、やがてMが意識を失い、死亡した。福井のご遺族に申し訳が立たないとかなんとか、編集長は責任を感じサイトを閉じる決断をした、とのこと。


この不可解な出来事について、一考してみたい。


記事中の最後の方で「コーチン」なる語が出てきたが、恐らくこれは「交枕こうちん」と書くのではないだろうか。「枕を交わす」を熟語風に読んでみたのであろう。


ところで「枕を交わす」という語の意味について調べると、「セックスする」は間違いではないが、「枕を交換する」という意味は出てこない。この場合の「交わす」の用法では「枕を共に並べる」というのが正しかろう。


また話が飛ぶが、「枕返し」という妖怪を知っているだろうか。読んで字の如く、寝ている人間の枕をひっくり返す、あるいは頭と足の向きを変える、とされている。無害に思えるが、この妖怪に枕を返されると死ぬとも言われている。


それは何故か。一説には枕は魂が入るところであり、それを返されると元に戻れなくなってしまうからだそうだ。



それでは枕を交換された■■■■やMには何が起きたのだろうか?


彼らに新しくあてがわれた枕には何が入っていたのだろうか?


■■■■が白い髪の女性から教わったという「交枕」とは何だったのだろうか?


今でもたまに、わからないなりに想像してしまう日がある。






■■■■は現在もカクヨムで、枕を交換する小説を投稿し続けている。



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交枕 しのびかに黒髪の子の泣く音きこゆる @hailingwang

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