(A)アタシとボク(B)

色街アゲハ

(A)アタシとボク(B)

 その一


A「アタシさ……。」


B「はい。」


A「アタシ、猫、嫌いなんだよね。」


B「どうして?」


A「だって、何考えてるか、分からないじゃん。」


B「……。」


A「……。」


B「単に、何も考えてないだけでは?」


A「……。」


B「……。」


A「…嫌い。」


B「どうして!?」




 その二


A「アタシさ……}


B「はい。」


A「アタシ、男の子って、嫌いなんだよね。」


B「……。」


A「……。」


B「サヨナラ。」


A「ちょっと待ってえ!!」




 その三


A「アタシさ……。」


B「はい。」


A「アタシ、自分が、嫌いなんだよね。」


B「ボクは好きだけど?」


A「……。…………。………………。」


B「……、なに?」


A「ソコヲウゴクナ。」


B「だから、なに!?」




 その四


A「私ね?」


B「は…、ん? ……うん?」


A「Bの事が好きなんだよね……。」


B「……。」


A「……。」


A「返事は?」


B「あっ……、いやっ……、うん……。」


A「そういうところも、好きだし〝キライ″。」




おしまい

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