変化を怖れるな

『銀河鉄道の夜』『幸福な王子』などがお好きなユーザーさんならグッとくるのではないでしょうか。

どんなに楽しい時間も、ずっと続きはしない。
避けられない別れが、大切なものを奪い去ってしまう。

いつまでも同じではいられない、変わってゆかざるをえないのが人生ならば、
「これこそ自分らしさだ」と胸を張って言えるものは何か?

示唆に富んだ内容なので、作者様の意図はこう!と決め付けることは難しいですが、
「自分らしさとは、人生において色々なことを経験するうちに形作られる(だから、変化や別れを怖れるな)」
と言っているのが、たぶん、本作なのでしょう。

空想だけでは書けないお話です。

“テセウスの船”というアイデアから、よくぞここまで物語を膨らませましたね。

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