第13話



翌日、男は思いついたアイディアを両親に話した。




「旅行会社に就職し、数年で独立してひとり旅専門の会社を設立したい。」





両親はとても喜んで応援した。





夢を語る息子を最後に見たのは小学校のときだった。





「生きていてくれたらそれでいい」




と思っていたがこんなに前向きに夢を語る子になってくれたことが嬉しかった。




夫婦一丸となって応援した。




男は今まで足が遠のいていた就活相談などを積極的に活用した。





3年生からは旅行会社の説明会、インターンなどに足繁く通う日々を過ごした。






その努力の甲斐あってか男は無事に第一志望の大手旅行代理店に就職が決定した。




函館野郎組の仲間たちである三人も就職が無事に決定。



色黒は不動産会社の営業、ロン毛はアパレル企業のマーケティング部門、デカはスポーツジムのインストラクターに就職が決定。






皆で朝まで就職祝いで飲みに行った。





旅行前からは信じられない充実した日々。







この後、就職から5年後に男は独立して会社を立ち上げて大成功し今も充実した日々を送っていることだろう。

















なんとなく人生に迷ったり漠然とした不安感に襲われたときは知らない土地に旅行してみるのも良いかもしれない。






本作の「男」のように色々な人、モノに触れることで価値観を見つめ直すことができるようになるかも。







END













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瀬名郁生 @sena_yuki

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