困ったときは人間より人外だよな!!!

家族や友達に囲まれて、何も考えなくても「みんなといっしょ」でいられた子供は、
思春期を迎えると、「周りとは違う自分らしさ」へ目を向けるようになり、
自意識過剰のあまり、ときに自己嫌悪や希死念慮に陥ります。

死にたい。でも本当は死にたくない。
それは自分が何者なのか分からないと気づいたからです。
「どうやら友達とは考え方が違うらしい自分」を発見したとき、
どうすればいいか分からなくなっているからです。

ひとりぼっちになってみるのは、友達付き合いに流されっぱなしよりはいい傾向かもしれませんが、
ひとりぼっちで悩んだって、道しるべを持たない旅人が、森の中で同じところを堂々巡りするようなもの。
「自分らしさ」というものは結局、他者との関わりの中でしか見つけられません。

では、親に反発し、友人も世間も信用できないとき、誰を頼ればいいのでしょうか?

この物語で主人公の道しるべになってくれたのは、人ならざる存在でした。
「前を向くのに夢も現も関係ない」。おっしゃるとおりです!
やっぱ人間より人外だよな!!!

現実の世界に人外美少女がいなくても、おとぎ話の中にならいくらでもいます。
海が好きなら水族館。動物が好きなら動物園。本が好きなら図書館。
空想の世界を現実逃避の道具にしてはならないと思いますが、
ひとり静かに過ごせる場所から、人ならざる存在や架空の世界を通して、人間社会の狭さを俯瞰してみれば、
自分の苦悩がどんなにちっぽけだったか、その苦悩が何のために必要だったのかが分かり、明日への道が開けるかもしれませんよ?