水の惑星 第2回カクヨム短歌俳句コンテスト/短歌部門、二十首連作部門参加作品
平 健一郎 (たいらけんいちろう)
水の惑星 第2回カクヨム短歌俳句コンテスト/二十首連作部門参加作品
悲しみの束ねられたる花なれど抱えられたる露ならましを
観音の
いづくにか我を手放しせせらぎにうかべ語らふ恋のうつろひ
恋人とうなばら見ゆる我となる
帰るべき故郷の消ゆるところまで月やはらかくわれら照らしき
紺碧の空に
沈みゆく入日の果つる金箔の海まだ遠し来たれ火の鳥
詩の思ひ枯れゆくものの中に臥す黒豹のごとぬくもりの猫
唇を出でたる詩とは還らざるものなればこそ蝶の舞ひけり
ひらがなのいのち余さずさらしたるつばめよつばめ恋ひるがへり
若草の匂ひ漂ふ羽ばたきの野に降り立つはあまたの天使
ひたすらに咲きたる白さ音もなく心の底に残さず落ちよ
子をあやす聖母となりし春愁のねむりこみたる部屋を思えり
産みたきは攫われさうな桜貝 打ち上げられて はないちもんめ
ひらきたる聖書に隠す冬蝶と少女の恋に旅のはじまり
約束の君の海まで冬の旅
ひと雫咲かせて膝を寄せしこと星満たしたる線香花火
酔芙蓉おもかげならばやはらかき花になりたし君はそよ風
海遠し百万本のコスモスに風の
水の惑星 第2回カクヨム短歌俳句コンテスト/短歌部門、二十首連作部門参加作品 平 健一郎 (たいらけんいちろう) @7070ks
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます