いのち儚く、されど強く。「蝉」を見つめた珠玉の五首。
- ★★★ Excellent!!!
蝉という生き物。夏の風物詩。
その生の長いときを土の中で過ごし、外でありったけ鳴くのは、ほんの短い間だけ。
その生は、儚いのか?
たくましいのか?
「騒がしい」と表される、あの鳴き声が確かに聞こえてくるけれど。人の眼差しから静かに、真摯に、多角的に、この生き物のすがたと向かい合った。そんな五首。
厳選に厳選を重ねられたと思われる言葉で、大切に紡がれた歌たち。読めば読むほど、読み手の想いが広がりゆく、まさに珠玉の作品です。
また夏が来て、蝉が鳴きます。
皆様もぜひ、味わってみてください。