「きみたち」の見る、水平線は。


 豆ははこさまの作品『君は、ともだち。』で登場する3人のキャラクター、泰斗くん、なぎささん、純哉くんにまた会える物語です。

 変わらず3人でいながらも、変わっていくものがある……夕日の沈みゆく海を背景に、きらきらした青春のなかに秘された、純哉くんの切ない心境が語られます。

 私たちは、自分の眼で世界を見ています。当然のことですけれど、眼が変われば世界も変わります。純哉くんから見る「自分」の在り方と、2人の友達が見る「純哉」の在り方は異なっているのです。

 美しい比喩表現と、印象的なラストの一文。
 大変オススメの作品です。

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