『戦線の支配者』
第一戦線 初陣
前書き
さて、第1章始動ですよ!最強の部隊が、どうして1人を残して逝ってしまったか。とくとご照覧あれ!(三人称の方が増えます。)
誤字脱字報告や感想お待ちしています。
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いま、俺がいるここは、戦地だ。戦争が始まる前までは、美しい自然が広がっていた森は今や見る影もない。
人の死が最も近い場所。
その中で俺は仁王立ちの状態だった。自信を鼓舞させる叫びと痛みを訴える悲痛な叫び、死を孕む独特な緊張感、血や硝煙の匂い、武器と武器がぶつかり合う金属音、周囲で放たれる数多おおくの魔力、そして、両者が濃厚に放つ重い殺気に充てられてしまって動けない。これが、、、戦争。
自陣に敵はいないだろう。
そんな、誰が決めたわけでもない
広範囲魔術吸収兵器≪キメラ≫
敵軍が保有する世界最大級の魔法封印装置である。
それが発動し、透過魔法も封印されたのだろう。急に姿を現した敵兵。
友軍は流石というべきか、反応は遅れたものの戦闘態勢に移行した。だがしかし、複数人ほど動けずにいた。当然、新兵たちだ。
敵兵は、そのことに気づき、それを利用する。
「へへ、なぁんだ。世界最強と名高い帝国様も新兵は育成する必要があるみてぇだなぁ?若い芽は早めに摘んでおくべきだなぁ?、、、なぁ?帝国兵さんよぉ?」
下卑た笑みを浮かべた敵兵は、一瞬のうちに2人、新兵を縦に切ってしまった。その様子を見た上官は、数名、激高して無造作に軍刀や、銃を使い攻撃を仕掛けた。
が、大味な技をひらりと躱し、繊細かつ大胆な動きで返り討ちにした。戦える上官の殆どは前線で、現在数名が、向かってくる、、、らしい。
新兵たちは、「よくも!私の彼を!」といって、果敢に挑んだものもいたが、これまた返り討ち。その影響もあり、新兵一同、すっかりビビってしまって、腰を抜かすもの、逃げ始めるものなどで阿鼻叫喚である。
だが敵兵は、
「いいねぇ。ほんとぉにいい。若い子たちを、泣きわめかせるのは、ほんと興奮するわぁ。すぐには死なない致命傷をあげるから、ほら!もっと泣いて!もっと叫んで!逃げ惑いなさい!!」
、、、恍惚の笑みを浮かべて攻撃をしている。驚きなのは、狂気的な行動を行いをさも当然かのごとく行っている。そして、暫くして
「刀はもう飽きたなぁ、、、マンネリって奴?」
新兵たちは、「今なら行ける!」と思ったのか生存本能に任せて反撃に行った。だがそれは乾いた発砲音と共に止まり、やがて更なる絶望の色に染まる。
「アハハ!何人か折れた!やっぱり好きよ!銃も!けれど、すぐ死んじゃうのよね。後、彼つまらないね?恐怖を煽る為にも殺すか。」
数人崩れ落ちているのが見えた。そしてとうとう遂に、その殺意が
周囲の殺気に立ち尽くしていた少年は、不意に自身に向け放たれた莫大な殺気に、只々無尽蔵にむせびあがる恐怖と吐き気で、蛇に睨まれた蛙のように固まってしまった。
けれど、敵兵がそんな少年の心情を慮ってくれる筈もなく、頭を散弾銃で吹き飛ばした。
周囲は飛び散った肉片と血、脳漿で濡れていた。そこには首から上がない、少年の亡骸があると思われる。だが、事実は違った。
敵兵が見た光景は、自身の目を疑うようなものだった。
先ほど撃たれた筈の少年が五体満足の状態で、痛そうにして
「なんだと!くっそッ、<異能>持ち!?」
すぐさま、上官に報告しに行こうと踵を返して陣地の方へと駆けていく。そんな無防備な姿は、既に到着していた味方狙撃手が見逃すわけもなく、今度は自身が上半身を撃ち抜かれて地に倒れ伏した。完全な悪手、観測手の存在を忘れて、報告に行こうとしてしまった。
件の少年のように失った頭部は戻らず、体が複数回跳ね、そして動かなくなった。
・
・
・・
・・・
そんな折、少年が恨みがましい目で、死んだ敵兵を見つめていた。
「痛かった。死んでしまうと思ったほどだ。君は、、、死んでしまったんだね。お気の毒に、」
先ほどの少年とは、打って変わって底冷えするような冷淡な声だった。そしてこう続けた。
「君たちは、僕を、、いや、俺を、殺そうと痛い目を見せてくるんだ。だから、
、、、仕方ないよね?」
それが、少年の決意の言葉だった。その時、立ち往生していた少年の体に、敵狙撃手の対物ライフルの一撃が命中した。
だがしかし、少年には傷一つ付いていなかった。いや、正確には、傷一つ残らずに再生していた。彼は近くに落ちていた刀を持って、最前線へと駆けだし、無造作に刀を敵国の軍人を屠るために振り回した。
初めの方は、幼児のままごとかと感じるほどのれべるだったが、次第に敵軍は死神でも見たかのように絶望的で、悲痛な顔色になった。
彼はケガなんてないかのように、刀を振り回して、駆けてくる。
一人切る度、その精度は上昇してるかのように見える。地雷にかかったと思っても、その爆風から出てくるのは、五体満足の少年であり、止まることを知らない。
柔術に長けた敵兵が取り押さえても、周囲の新兵からの銃弾の雨が降り注ぎ、敵兵のみが絶命し、少年は何事もなかったように駆けだす。
まさに最低。
こんな戦いの大本である彼は、合理的で非効率的で泥沼な戦法を続けている中、意識は別のベクトルに向かっていた。
痛い
そんな感情のみで、向かってくる敵兵を切り殺していた。だが、それもそうだ。常人では即死レベルの攻撃をその小さな体一つで受け止めているのだ。当然痛い。
だが、不幸なことに不死性を持つ彼には、その痛みはなかなか、引いていかない。
普通では、動けなくなってしまうような痛みも一周回ってしまえば、そんなものもなくなると聞く。だがしかし、それでも継続するのは辛いであろう。
Q:ならば、どうするか?
A:原因の排除を行う。
この単純な結論に至るのは、人として、、、、、、いや生物として正しいものだ。
だからこそ、この泥仕合は起きてしまったわけだ。
けれど、まあ、今はそれでいいでしょう。
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後書き
皆さんおつかれでした!
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えっと、投稿が遅い理由の弁明をさせていただきたいのですが、
ほんっとうに!
申し訳ございませんッ!
私自身学生の身分でして、書く時間がないのもありますが、高校1年生な為、未だ不慣れでして、どうにか時間をとる努力に勤しんでいきます!他にはキャラ設定とかに凝りたくて、そっちの方を優先してしまった次第です。
月華の散る宵に マシス @mashisu
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