風呂上がり 筋溝を流るる水よ

風呂上がり 筋溝きんこうを流るる水よ


【季語】

 風呂……夏の季語。最近は夏はシャワーで済ます人も多いと思います。ゆっくり浸かるのは冬のイメージが強いのですが、夏の季語なんだそうです。


【筋肉解説】

 まず初めに申し上げなければいけないのは、この句が作者の実体験によるものではないということです。妄想です。

 「マッチョになったら、お風呂からザバーン! と上がった際に、筋肉の溝を伝って水が流れていくんだろうなぁ」という。

 妄想でもあり、願望でもあり、目指すべき姿でもあるのです。


 さて、ここで聞き慣れない単語が出てまいりました。「筋溝きんこう」です。ワープロ(古い、古すぎる)で打っても、変換されません。聡明な読者諸兄にはお分かりのとおり、一般的に浸透していない言葉  (注1)なのです。

 ですが、意味はすぐに通じますよね。のことなんだろうなぁと。そうです、これが筋肉の持つ力なのです。

 

 また、この句は五・五・七というちょっと変わったものになっています。句またがりというやつです。

「ふろあがり」「きんこうをなが」「るるみずよ」と読むことで、五・七・五になるので、問題なし。のはず。


【長女の査定】 

42点 凡人。

妄想はやめてください。


【次女の査定】

50点 凡人

 流れるじゃなくて流るるにしてるのがいいと思ったんで50点にしました。水だけじゃなくて汗のことも書いたら良いと思いました。


(注1)一応、Googleで検索すると、解剖学関連の専門用語が出てきます。

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