まとめ
今回で最終回です。
前回までに触れたコツをまとめます。
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◇
⚫︎一つ、季語を大切にする。
ちゃんと季語を活かす。季重なりと季語の鮮度にも注意。
⚫︎二つ、発想を飛ばす。
ありきたりな俳句にならないようにする。
⚫︎三つ、皆まで言わない。
無駄を削る。読者が脳内で補完するであろうことはくどくど説明しない。
⚫︎四つ、意味が伝わるように書く。
格好をつけず正しい日本語を使う。比喩や造語は程々にして共通認識にも注意。
⚫︎五つ、季語の必然性を高める。
季語が動かないように注意する。
⚫︎六つ、説明しない。描写する。
観念に逃げず、感じさせる表現を重視する。
⚫︎七つ、三段切れに注意する。
まんまです。三段切れに注意する。
⚫︎八つ、字余りは上五でやる。
まんまです。あくまでも傾向の話です。
⚫︎九つ、美学ダイジ!
美学は意外と見られています。基本と伝統はなるべく尊重しましょう。
⚫︎十、季語を説明しない。
季語以外いらん! とならないように。
※言い忘れた事があるので追記します。
⬇️
⚫︎十一、固有名詞は強い。
俳句において固有名詞やご当地を示すワードは強いです。浅草寺とかクレタ島とか代官山とか、L-96ライフルとか有田焼とか、固有名詞があると読者が「ん」。となって少し深く読んでくれます。絵としても想像しやすいです。
⚫︎十二、実体験は強い。
実体験が強い理由は、俳句の説得力とリアリティが爆上がりするからです。副産物として、俳句の独自性も上昇します。想像で詠んではいけない、ということはありませんが、俳句を学び続けていれば、いかに強いかが理解できるようになると思います。
◇
以上が、これまで僕が気がついたコツというか、注意点です。こうして見ると小説のコツに通じるものがありますね。いきなり全てのコツをマスターするのは無理だと思うので、読み返しながら、一つ一つクリアーしてゆきましょうね。
他にも、散文的なのはよろしくないとか語順による演出の是非とか、漢字、ひらがな、カタカナの選択を適切にするとか、俳句の質を高める要素はあります。が、その領域については僕もまだ勉強中で理解しておりません。
高みを目指す人は、この創作論を捨てて書店へと走りましょう。もっとマシなハウトゥ本があると思うので。
また、僕は独学でやっているので、偉い人の指導を受けたり結社に入っているわけではありません。俳句には〇〇主義とか流派とか、色々な考え方があります。この創作論の考えかたが必ずしも正しいとはいえません。もしかしたら頓珍漢なことを言っているかもしれません。僕自身、あまり上手とはいえません。
なので、しつこいようですが鵜呑みにはしないように! 他にも正解はあると思うので。
ただ、ここまでしつこく〝鵜呑み禁止〟と言い続けたのには、もう一つ理由があります。俳句の本質が詩であり、詩とは本来自由なものだからです。なので、時には常識やルールの殻を破って遊ぶことも必要でしょう。まあ、だからって頭っからルールを尊重せず、ひたすら出鱈目なものばかりを出されたら、
「おい、ゴルァ、美学はどうした!」
ってなりますけどね。普段ルールを尊重している人が、詩性を優先する為にたまに遊んだり、殻を破る為に必要な冒険する分には大いに応援したいものです。個人的には、十句も詠んだら一、二句ぐらいは遊んでいる俳句があってもいいのだはなかろうか? と思います。
では、創作論はここでおしまいです。
俳句はこれから益々、カクヨムの文化として定着してゆくでしょう。俳句といえばカクヨム! という時代が来ると思います。
僕はまだまだ下手くそですが、この創作論では、これまで一生懸命考えて発見した大切なことを書いているので、もしも参考になった、気づきがあったと感じて頂けたら、それなりの★評価をお願いします。
そして僕程度の俳句を作れるようになりたい人は、フォローして度々読みに戻ることをオススメします。
正解は……読者さんの胸の中に★
俳句のススメ 真田宗治 @bokusatukun
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