「判断が遅いっ!」――ケーキ屋さんで働いて、自分の特性を再認識した件について【番外編①】

西しまこ

黒しまこのつぶやき

 ケーキ屋さんで起こった出来事については、家族におもしろおかしく話すことにしています。

 今回「……でさあ、『判断が遅いっ!』って言われたんだよ」と言ったら、次男が「その台詞、つぼった! 『判断が遅いっ!』 ウケる!」と言ったので、気分転換にエッセイを書きます。



 ある日しまこはオーナーさんに「Wさんが来ました! 早く注文をお聞きして! 早くっ!」と言われました。Wさんは常連さんで、謎のセットを自ら作る方です。

「しあわせセット(仮名)だそうです」

「早く作って! さ、どうするのっ!?」

 さあ、どうするのって言われても、しまこはそれを見たことも聞いたこともないので分かりません。

「遅いっ! こうするんですっ! どいてっ!」

 見たこともない、焼き菓子詰め合わせが出来ました。

「さ! 続きやって! もたもたしないっ! シールはここっ! どうしていつまでたっても覚えないのっ」

 いや、だから、初めてですけどねえ。

「袋に入れて! 違うでしょっ!! 西さん、いい加減、覚えてください!!!!」

 いや、覚えるも何も、初めて見たんですけど?


 あんまりな言われ方なので、「すみません、わたし、しあわせセット(仮名)初めて見たんです」と言いました。

「西さん。わたしは、スタッフが、何が出来て何が出来ていないか、いちいち確認していません。知らないなら知らないと言えばいいじゃないですか。判断が遅いっ!」


 あのですね。

 口挟む隙もないですよ?

 怒鳴るような感じで言われて追い立てられて。

 言えないです。


「いい加減覚えてください」って言うから、「初めて見たんです」と言ったんですけど、それに対して「スタッフが、何が出来て何が出来ていないか、いちいち確認していません」って言われても。そこは「ごめんなさい。では覚えてください」でいい気がするんです。


 すごいなあ。

 教えてもらってもいないことを、「いい加減、覚えてください」って言われちゃったよ。わたし、エスパーじゃないですから。

 しかし「判断が遅いっ!」ってさ、口挟む隙もないのに「判断が遅いっ!」って何だよ。意味不明だよ。


 でもね、わたし、こう思うのです。

「それ、初めてです」と言ったとしましょう。

 結構高確率で「でも見ているはずです!」と言われるって。


 数か月前に1回見たことでも再現しなくちゃいけないんだよ。

 すごいね。

 みんな天才か!?




 たぶん、わたし、オーナーさんのはけ口になっているんだよねえ。

 どうでもいけどさ。


「もっと言い返せばいいのに」と夫に言われました。

「ダメダメダメ! ヤバイことまで言っちゃう!」


 そう、ここに書いてあることみたいな?

 くす。


 たぶん、更年期障害でイライラしているのねって思っています。

 あとね、ごめんなさい。頭悪い? とかも思っています。

 ごめんなさいごめんなさい!!

 きゃああああああ!(誤魔化すための叫び)


 

 以上、黒しまこのつぶやきでした。

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