作中で
人を陥れるのが大好きな
将校が最期に言いました。
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「戦争さえなけりゃあ、
俺はもっと長生きできてたんだぞ」
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.....と
レビューを見て読もうと
してくださるアナタは
この言葉の意味を
これから徹頭徹尾
味わうことになるでしょう。
この戦場を.....
“目撃してしまった”アナタは.....
しばらく“どの物語も”
楽しめなくなるはずです。
此処には
あからさまに都合の良い【展開】も
高揚をもたらす【正義】も
断罪したくなる【悪】も
ありません。
だからこそ
他作品を見た時に
思ってしまうんです。
あぁなんて
都合の良い登場人物達で
なんて軽い
【ただの物語】なんだと。
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いやまさか
自分がこれまで読んできた
あらゆる物語を
そう感じさせてしまう
作品があるなんて
ほんと衝撃がすぎる😭
※見出しはエーリッヒ・フロムより
久々に凄い小説に出会ってしまった。
素直にそう思いました。
この小説の凄い所は、まず戦記物のエンタメとして極上の面白さを誇っているところだと思います。
初期状態だと2発しか回復魔法が使えない、か弱い衛生兵からスタートした主人公トウリちゃんが、さまざまな活躍を見せながら、本当にじっくりと少しずつ強くなり、出世していく過程は、成り上がり物の戦記物として凄まじい面白さを誇っています。
ですが、こうしたエンタメとしての面白さと双璧を成す本作のもう一つの素晴らしさは、何といってもストーリー全体から滲み出るとんでもない濃度の死生観、人生観にあると思います。
容赦ないストーリー展開の中で、次々と死に行く登場キャラたちのその死にざまに見える死への哲学、戦争というものの空しさ、やるせなさ、死に際になって見える本当の本性、死にゆく魂の輝き、そういったものたちが、本作を単なるエンタメ作品とは一線を画した「本物の名作」へと昇華させていると感じました。
自分も作家の端くれではありますが、本作はそんな自分が生涯をかけて目標としたいと思えるくらいのとんでもない素晴らしさを持った作品で、読み終わった後、無性に書くエネルギーが湧いてきました。
本作に出会えた幸運に、ただ感謝を。
時間泥棒です。
危うく完徹しそうになりました。
主人公はあくまで末端の衛生兵なので、戦略戦術にはあまり関わりませんが、次第に状況が変化してきます。その塩梅が素晴らしいです。
あと、余談ですが、衛生兵として患者を処置するレベルが尋常でなく高いです。普通に医者レベルの処置をしています。
現代現役の衛生兵もここまでの救命治療は法律の都合もありできません。
それだけ回復魔術の効果が高いのでしょう。
2024.9.13追記
ニックネームの通り過去に軍事に関わった者として、軍記物、近代ものでは一番です。
(私の中では幼◯戦記超えました。)
ごめんなさい書籍化していたんですね
今から買います