機械仕掛けの宙を廻りて

　彼の名は河内大輔。会社から飛び降りたはずが、何故か質素な廊下に座り込んでいた。

　傷は？ 無い。

　体は透けてるか？ 否、確かに実体を有している。

　外を見れば星が煌めき、前を見れば六本指の男が彼に微笑みかけていた。

　どうやら河内は機械仕掛けの神、アズマと称する者により、宇宙の秩序を守る"彗(ほうき)"に招き入れられたようだ。

　それも生身の人間の状態では無い、守星(しゅせい)と呼ばれる種族として。"ヘリオス"と名を改めて仲間入り！

　更に、引力操作（O.グラビテーション）という能力と、沸点融点が自由自在に変えられる特殊な専用武器のおまけ付きだ。一見すると、いかにも歓迎されているようだが……

　様々な星で起こる問題を解決するべく、今日も河内は奔走する。