プロデュース・オンマイオウン

　高校2年生の明智 孔明(アケチ コウメイ)には、彼女どころか友人の一人すらいない。

　恋愛シミュレーションゲームのように充実した高校生活とは程遠いぼっち生活に嫌気が差した孔明は、自分を自分自身の手で変えることを決意する。

　変わりたいと思うだけですぐに変われるほど、甘い話しじゃない。

　決意という言葉は自分にとって脆い言葉だと知っている。

　ただ待っているだけでは自分は変わらないことも理解している。

　誰かに変えてもらうよりも、自分で変えた方が簡単だというだけの話しだ。

　主人公は己にそう言い聞かせ、一歩だけ、一歩ずつ、半歩でも前に踏み出していく。

　これは、彼が歩いた軌跡を綴る物語である。