来訪者

紫閻-sien-

親元から離れ一人暮らしをするため実家から遠く離れたアパートに引っ越してきた1人の女

(大体の荷物は片付け終わったし コンビニでも行こうかな)


そう思い立ち 財布と鍵だけを持ち外に出たその時


「カナちゃん 」 自分の名前を呼ぶ声が


声のした方を見ると綺麗な女の人が立っていた


透き通るような白い肌 長く茶色い髪で白い肌ワンピースを着ている


「あの どちら様ですか?」 女がそう問いかけると


「ついてきちゃった」 女性はそう言う


(誰?この人)


見覚えがないし 心当たりもない

いや よく見ると誰かに似てるような?

色々 女が考えていると 女性は続けてこう言う


「貴方が可愛がってくれたノラよ 酷いよ 置いてくなんて

一生 親友だよって言ってくれたじゃない

なのに なんで 置いていったの ねぇ なんで? 」


そうだ ノラって ・・・

小さな時から大事にしていた人形の名前


「お前なんか友達じゃない お前も同じ思いをすればいい」


女に迫る女性 廊下に響き渡る悲鳴


その声を聞き隣人が部屋から出てくる


「なんの騒ぎだよ 朝っぱらから うるさいな」


隣の家の前には財布と鍵を手に持った人形が転がっていた



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来訪者 紫閻-sien- @sien702

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