僕はアイドルと結婚デキルカ
満梛 平太老
恋は手作業
“てふ“僕の好きなアイドルの通称っす!
僕は今14っす、名前はヒサシって言います。友達からは「ひさしん」って呼ばれてます。なんかすんません、一方的に話して。。
僕には夢があります。すみません凸然、夢語っていいすか?
ありがとうございます!話すっす。
僕の夢はアイドルと結婚する事です。。
”てふ“こと
早く頼り甲斐のある大人になるため、中学を卒業したら即社会に出ます。そこから3年で美味しい味噌ラーメンを作れるようになります。。
てふは味噌ラーメンが大好きだと言っていたので、僕の作った味噌ラーメンを食べてもらうのは勿論の事、てふがラーメンを食べている間、てふの見えない神霊的なモノに向けて想いを飛ばします。僕は「てふが大好きです大切にするから僕の事を好きになって下さい結婚して下さい」と神霊的なモノに伝えるっす。。
僕の一族に代々伝わる可笑しな秘術だけど効く気がするんです。
そして、結婚の鍵となる味噌ラーメンはこう作る予定です。。
まず麺は手打ちの平打ち麺で、スープは野菜と魚介の出汁と蛤出汁を合わせた特製スープ、それを中華鍋で炒めた具材に注ぎ、玄米味噌7に対して白味噌3の割合いで作った合わせ味噌を溶かし入れて、少し煮込みます。更にそこへ平打ち麺を投入し再度煮込む。ぐつぐつと良い音が鳴る頃合いを見計らって、一気にどんぶりに盛り付けたら特製味噌ラーメンの出来上がりっす。。
この味噌ラーメンを食べたら、僕を必ず好きになるはずっす。ラーメンの具材は地元の新鮮な物を使うので、是非食材の底力も感じて欲しいです。
因みに、てふは僕の3つ上です、お姉さんのてふが年下の僕の事を相手にしてくれると思うと嬉しくなります。。
てふは恋愛に年齢は関係無いと言っていました。嘘かもしれませぬが…本当かもしれませぬ!僕はてふを信じるっす。
てふてふてふてふ…
一年の後、間借りの部屋の夜半頃、頭に巡るのは、やっぱり女神の名前っす…
『無闇に未来の伴侶の名を連呼して惚けるでない!目を見開け!この世界の奇跡を会得した者であれば、実現して見せよ!』
ふああ…ごめんなさい、守護霊様に怒られたっす。
あ、笑ったっすね、いいんすよ別に、大半の人は笑うか無関心が普通ですから。でも、中には、その夢叶うといいねとか、絶対できるよとか、応援してくれる人も結構いるっす。人情が心に沁みるっす。。
何かあれば連絡しなさい…幼い頃に別れた産みの親からはそう言われていました。だから困った僕は連絡したっす。
凸然すみません、次の章入ってました。申し訳ないっす。
これで決まったっす、僕の勝ちっす。産みの親は今フリーメイソンの結構上の方って言っていたので、お願いすれば神秘的な力を使って、てふと結婚出来ると思います。でもこれは裏技なので、達成しても簡単で面白くありません、なので僕は味噌ラーメンを作ります。。
又、時は経ち…
皆さんこんにちは、ヒサシです。お久しぶりっす。凸然すみません、てふと結婚しました。授かり婚でした。
やっぱり夢は叶うっす。勿論、味噌ラーメンで落としたっす。夢というか、僕の目標であり、その心象的で曖昧な夢物語を少しずつ手の届く範囲で組み立てていき、現実に現したに過ぎないっす。
僕に出来んだ、みんなも出来るっす!
僕はアイドルと結婚デキルカ 満梛 平太老 @churyuho
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