第4話 ブラックホールを語る

 我々人類が住んでいる地球、地球の様な惑星を統べる太陽系、太陽の様な恒星系を統べる銀河系。そして、その中心にあるのが、いて座Aと呼ばれる巨大ブラックホールです。


 いて座Aは太陽の400万倍という驚異的な質量を持っており、その周りには巨大な重力で渦巻き状に加速された超高温の怪しげな光を放つガスが漂っています。

 そして、そのガスから上下に噴射される物理学上、最も高いエネルギーだと言われている超高温のプラズマジェット。


 それ故、このプラズマジェットの中には未知なる凄いパワーを持った素粒子が含まれているやも知れない……。


 いや、きっとあるはずッ!


 私は、ブラックホールからプラズマジェットによって放出される高エネルギー体に含まれる凄いパワーを持った素粒子を『魔素』と名付け、魔法の元になる物質と定義し、量子力学の話に戻ります。


 ゼェゼェ……。(疲労)


 前話のおさらいですが、量子力学とは素粒子だけに起こる物理現象です。

 現在、確認されている現象では『量子のもつれ』が有名ですが、他の現象も含めて分かり易い言葉で並べてみます。

1、量子は3つの形態を持っており、見られる事ではじめて形が確定される。(不確定性原理と重ね合わせ)

2、量子のコピーを生成すると、そのコピーがどんなに離れていようと、瞬時に情報を伝える事ができる。(量子テレポーテーション)

3、時間の観念は事象の積み重ね(ループ量子重力理論)

4、まだまだ研究は初期段階であり、研究が進めば新たな現象が発見されていくだろう。


 う〜ん、分かり易く書いたつもりが……。


 要するに、量子力学とは我々が認識している日常の常識とは、かけ離れたものであるという事です。


 正にSFです!


 これらを魔法に当てはめると、1は魔法の威力や属性に、2は転移や念話に、3は時間に応用が出来そうです。


 こうして、ようやく私の勝手な魔法理論が完成?した訳ですが、まだ問題が残っています。

 それは、魔素を充分に供給できる場所、つまりブラックホールに近い場所が必要になってきます。

 しかし、全ての物を暗黒へ引きずり込むブラックホール。果たして、その近くに生命が活動できる場所なんてあるのでしょうか?


 次回は、ブラックホール近くで生物が住める場所『ゴルディロックスゾーン』について語りたいと思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【武器商人は忙しい】の創作秘話〜記憶に残るファンタジーを作る為に! 大和タケル @takejii1800

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画