第6話
次の日、私が風邪をひいて学校から帰った後、ベッドで寝ていると、みっちゃんからのメッセージが届いた。
……私と距離を置きたい……
みっちゃんは、私が思っていたよりも傷ついて悩んでいたのだ。
もう私に出来ることは何もない。あるとすれば、それはみっちゃんを信じて待つことだけだろう。
ここまできて、やっと気付いた。私の中でみっちゃんがどれだけ大きな存在だったのか。これからはしばらく一人で登下校しなくてはいけなくなるだろう。それを考えると胸が痛む。
みっちゃんは、私がどれだけ遅くまで残っていても、遅くに来ても待っていてくれていた。今更のように、みっちゃんの優しさが身にしみて解る。
(もうみっちゃんは私の元に戻って来てはくれない……)
(今度こそ、愛想が尽きて嫌われた……)
そう思うと涙が溢れた。
みっちゃんに嫌われることだけを恐れて、それを避けるためについていた嘘が、反対の結果を生んでしまった。もう後には戻れない。いくら後悔しても、みっちゃんとの関係は壊れてしまった。
私は泣いた。みっちゃんとの楽しかった思い出を胸に抱いて、いつしか眠ってしまっていた。
その時、私は夢を見た。みっちゃんと楽しく話しながら登下校する夢を。みっちゃんはいつものように明るく笑って私の話していることを茶化しながら聞いていてくれた。
戻れるだろうか。あの頃のように。何でも話していた楽しかったあの頃のみっちゃんと私に。
(戻りたい)
その気持ちが私を目覚めさせた。出来ることなら、戻りたい。あの頃のように。
今では壊れてしまった関係も、いつかは修復することができるだろうか。
でも、それにはただ待つしかないのだろう。みっちゃんが気持ちの整理をつけるまで。自分の想いは全て告げた。後は待つしかない。
一度は何でも話せる仲だった私達なのだから、きっと大丈夫だよね。
私はみっちゃんが大好きだから、いつまでも、いつまでも待ってるよ。
終わり
ひとつの嘘 風雅ありす@低浮上 @N-caerulea
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