『は』が嫌いな女性

村田鉄則

『は』が嫌いな女性

 ※2024年2月29日に更新されたブログの内容である。(現在削除済み)


ブログタイトル:『は』が嫌いです。 


 聞いてくださいよ。私は『は』が嫌いです。歯科医の『歯』でもヤイバの『刃』でも葉っぱの『葉』でもないんです。『は』が嫌いなんです。『は』ってなんか腹が立ちません?「は?」って”?”を付けるだけで、相手に喧嘩を売る言葉になりますし。後、”私は『は』が嫌いです。”と最初の方述べましたが、この文だと”私は”って部分が強調されているように読めてしまい、私って特別でしょ感があって少し腹立ちます。けれども、”私が『は』が嫌いです。”って言ったらまるで主語が第三者みたいな感じになって、不自然になってしまいます。そういうところも、『は』のことを私が嫌いな理由の1つなんです。話は変わりますが、私には4歳の息子が居ます。平仮名を全部覚えていて、幼稚園の課題で母の日に母への感謝の手紙を書きました。その手紙の一部分で腹が立った表記があったので今から述べますね。いや、息子に苛立ったのではなくて、あくまで、『は』に苛立ったんですよ。手紙の中で”はははいつもおべんとうをつくってます ありがとお”って書いていたんです、息子が。まるでこの文だと『ハハハ』と笑っているみたいじゃないですか???毎朝起きて弁当を作るのは大変なんですよ。そんな私を笑っているみたいで嫌です。本当、『は』ってなんなんですか。『は』って書いて、/ɰa/(日本語で言う「わ」)って読むときがあるんですよ。ややこしくありません?これが今回の『母は』が『ははは』となり、『ハハハ』と読める流れに繋がるわけです。『へ』も/e/(日本語で言う「え」)と読みますけど、あれは『○○へいく』とか『○○へむかう』とかで『へ』自体はあまり重なりませんよ。後ね、『は』と違って『へ』は嫌味っぽい言い方のときに、使われません。さっきも言ったように、『は』は、その前にある語以外は置いといてって感じの強調の意味も含むんですよ。ああ、腹が立つ。そういや、息子の幼稚園の玄関に『おおきなこえではなさないでね』と言う注意書きがあるんですが、いつも見たら、一瞬脳内で『大きな声では(/ɰa/)、成さないでね』と読むときがあるんです。いや、まあ一瞬なので読み間違えてしまうことはないんですがね。『は』が『わ』と同じ読み方/ɰa/になるのが、この問題を起こしているわけですよ。さっきの息子の手紙で『母は』が平仮名『ははは』になってて『ハハハ』と読んだときと逆の現象ですね。ああ、手紙の話をしたとき、言い忘れたことを今思い出しました。今から話します。前に息子が幼稚園の課題で夏の思い出を書いたとき、”すごおくおおきなりょかんのふとんでぼくはねたよ”って書いたんですが、先生がコメントで”ふとんでは、はねちゃだめだよ、あぶないよ”って書かれてて。ビックリしたんです。話がこんがらがってきましたね。『は』に対してもう少し腹が立っていることを述べたら、もう話すのをやめますね。『は』が国文法的に格助詞じゃなくて、副助詞って扱うことも腹が立ちます。ってか今、『は』を使っちゃいましたね。ああ…クソ。『は』は『が』とかじゃなくて、『こそ』、『さえ』、『でも』とかと同じ分類になるんですよ、現代文ではです。ややこしい。将来、息子が国文法を習う歳になったら、彼に教える日が来るのでしょうが、どう説明すればいいんですか???強調の意図で使うには、世の中『は』がありふれていませんか???遠くの述語にまで作用する機能もあるらしいですが、それにしても多すぎる。というか、文法で思い出しましたが、『こんにちは』、『こんばんは』ってよく言う挨拶が『は』で終わるのも腹が立ちます。漢字で書くと『今日は』、『今晩は』ですよ。今日、今晩、何があったと言うんですか???述語は???なんで『は』で終わるの!!?後、パソコンで文章やメールを書くとき、ついついさっき言った2つの挨拶の『は』の部分を『わ』って打ってしまって恥を書くときが多々ありますよ。ややこしい。『wa』って打ち込んだときも『は』が出るようにして欲しいです。本当。…。…。今脳内に思い浮かぶ『は』に関して苛立っていることはこれぐらいですかね。そういや、私の名前をまだ言ってませんでしたね。ハトリ・ハルカって言います。漢字で書くとあのアナウンサーと同じ、羽に鳥って書いて羽鳥はとり、春に香ると書いて春香はるか。夫は私の親の会社と工場を引き継いだ、所謂娘婿なので、夫が私の戸籍に入ったので、ずっと一緒の名字です。実は、私が『は』に最初に嫌悪感を抱いたのはこの名字がきっかけなんです。最後にこれを話しますね。小学校に入ってから、『は』、『へ』、『を』について国語の時間で学ぶ時間があるでしょ?その授業を終えた昼休みにクラスのクソガキが私の名前を使って、黒板に文字を書きながら、こう満面の笑みを浮かべながら、言ったんです。

「”は”が”わ”と同じ読み方になるってことはさあ、羽鳥の名字ってさ、”はとりはとり”ってこうやって続けて、名字を書いたらよお、”羽鳥は鳥”になるじゃん。笑えるwwwwww羽鳥は鳥、羽鳥は鳥、羽鳥は鳥、羽鳥は鳥、羽鳥は鳥、はとりは…」

 私はその様子を見て、思わず泣きだしてしまいました。今思うとしょうもない寒いギャグなんですが、当時の私はまだ幼く、心も弱かったのです。しかし、まさかそのクソガキと将来、結婚するとは当時は思っていませんでしたね…


 ※あくまでフィクションです。

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