最終話 すべては終わり

青少年蜂起は、日米同盟のおかげもあって、米国がTI兵士を無力化した。


それから日本は大きく変わった。ゴーストという反テロ組織は解体され、惣流多賀も逮捕された。

そして俺は、この国民の信用がなくなった日本という国を見放した。


煙草を吸いながら、加奈と二人で撮った写真を見る。

それから立ち上がり、日本国旗の上に煙草を捨て、踏みつぶす。

社会へのアンチテーゼ。俺はこの人生を社会への反発で生きてきた。

だが、少年一人の力では、到底社会など変わるわけはない。支配者層からの抑圧。権利という欺瞞。所詮俺たちは傀儡だ。

 

俺は自分の身を、どうするのが正解なのだろうか。

加奈の元へと逝くのが正解なのか。これからも、のうのうと生きるがの正解なのか。

装備していた、ベレッタを見てにやりと笑ってしまう。

それを頭部に突きつけ、深呼吸する。


乾いた銃声が轟いた。

さあ、君は俺が生きていると思うかい、加奈。

最期に、愛していたよ。

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青少年戦記 大瀧潤希sun @ootaki0615

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