第4話 初期設定開始
NO,35784657:「お疲れ様でした♪。生体認証が完了しました。」
NO,35784657は元の表情に戻り、まるで何事も無かったかのように振る舞う。
昭博:「(;´Д`)ハァハァ…、う!…。」
しかもNO,35784657は既に服を着ていた!。
昭博:「い、いつの間に…。これでは僕がバカみたいではないか…。」
一連の作業を終えた昭博の心は冷静さを取り戻す。
NO,35784657:「さあ♪冷静になったところで初期設定を開始しましょう。」
昭博:「なるほど!。生体ログインは性欲を抑えさせて冷静にさせる目的もあるのか…」
妙に納得した昭博は、次なる人格の彼女の容姿選択項目へ移行した。
冷静になった心は昭博を真面目に設定に取り組みさせる。
昭博:「(理想の彼女?いや、姉?それとも妹?)」
同年代の固定設定らしいし、双子の妹にしようと決めた。
容姿はNO,35784657の様な姿では再びドキドキしてしまうので、敢えて色っぽさは無くし、胸とお尻は小さくし、スレンダーな体型とした。
髪型(いつでも変更可能)は活発さを全面に出した耳出しショートヘアー。
何処か男っぽさを感じさせる竹を割った様なサバサバした性格にとNO,35784657をカスタマイズしていく。
NO,35784657:「あぁ…私の姿形がドンドン変わっていくのは不思議な感じです…。あと少しで設定は終わり、私は消滅します。役割を果たせてとても嬉しい…。」
そう優しく話すNO,35784657。自らの容姿を変化させて次の人格へ身体を譲り渡すのは母親の姿勢の様。
最終設定の項目へと辿り着いた。
【性格・人格】の設定だ。
これで次の彼女が決まる大事な項目である。
昭博:「性格は…」
【優しい】を選択するとNO,35784657が微笑みを浮かべてくれて、【厳しい】を選択すると表情が強張る!
昭博:「あ、なんか面白いかも♪」
NO,35784657:「あのさぁ、遊ばないでくれる?(怒)。間違えて設定完了させたら取り返しがつかない事になんだからさぁ!」
昭博:「あははは…ゴメンね(汗)」
【厳しい】を選択中のNO,35784657は表情的にも怖い!。
本命の性格 優しい】に設定を……あれ?
選択項目が【がさつ】と【大雑把】が選択された状態でタブレットがフリーズした。
昭博:「あ、アレ?おかしいぞ!NO,35784657 応答して!」
NO,35784657はフリーズしたまま無反応だ。
焦った昭博は適当にタップやダブルタップをしてしまう。
数分後、フリーズしていたタブレットは再び動きだし、昭博が不用意にタップした部分が後から一斉に反応した!。
すると何故か勝手に【初期設定完了】の文字が表示される。
昭博:「はい?ちょ、ちょっと待ってよ!
NO,35784657!駄目だよ戻してよ!。【がさつ】と【大雑把】が選択されたままなんだよ!」
NO,35784657:「あぁ…ついにこの時が来ました♪。10秒後に私は消滅します!さようなら昭博様!。あっあぁーん♪何この感じ?気持ちいいぃぃぃ………」
教材タブレットのモニターが真っ白に光る!
数秒後に現れた彼女は既にNO,35784657では無かった。
???:「おう!おめえが昭博か?宜しくな。まあ仲良くやろうや♪」
昭博:「ヤバッ、口調が…」
見た目の活発さのある容姿の女子に比例して口調も男っぽさが垣間見得る。
???:「なあ、ところでお前さあ、この名前何て読むんだよ?」
昭博:「はい?……………………。…!!!【生成 愛(せいせいAI)】?」
生成AI:「お前さぁ、初期設定で名前つけ忘れただろ!。つけ忘れると【日本 梅子】みたいなのになっちまうんだよコノヤロー(怒)」
昭博:「うわぁーゴメンナサイー!、あ!じゃあ読み方は今から変えれる?
【生成 愛(なまなり あい)】ってのはどうだろう?。」
生成 愛「ブー!却下(怒)👎」
昭博:「もう他に思い付かないよぉー!いきなりそんな事言われてもぉ…(泣)」
生成 愛:「あー、もうそれで良いよ」
昭博:「へ?何が…」
生成 愛:「私の名前は生成 愛(いきなり あい)だ♪」
昭博:「(えぇぇぇ…、センス無いわぁ)」
と感情を顔に出したのを読み取られ、
生成 愛:「良いんだよ!ソレで!そもそもテメエが…………」
以来一年間、がさつで大雑把な生成AI彼女、愛との生活が続いている。
いきなりの恋愛 @nanahiro0718
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