第74話
『
『分かった』
「子狐、理解できたか?」
まだ融合体の
「うむ。敵は
と
「それはこれから策を練るのだろう。俺たちは
「うむ!」
「そろそろ合体術を解く」
「腹が減ったぞ」
「うむ」
と
「食事の用意をお願いしたい」
と控えていた
「御意」
「しきってのは便利だけど、何でしきを使っているのだ?」
部屋へ戻り、
「我ら修験者には雑務に時間を費やすことは出来ない。そんな時間があるならば、修行に使う。ここには術者以外は居ない。だから
と
「そうか! 理に適っているな!」
「そろそろ日も暮れる。寝るとしようか」
翌朝、
「昨日、
と
「敵は先の大戦に使った傀儡術に加えて、今度は
と
「なんだ、
「俺は……。もう誰も失いたくはない」
と
「私の想いもお前と同じだ。しかし、全ての者の命を守る事は難しい。それでも最善を尽くすつもりだ。お前に命を捨てさせるつもりはない。その子狐の命もな。ここにいる者は皆家族だ。私は一人も死なせたくはないのだ。そのために我らは戦うのだよ」
と優しく言葉をかけた。
「お前、大丈夫か? そんなに心配するなよ。俺がお前を守ってやるからな。
と声をかけた。すると、
「子狐、誰に守ってやると言っているのだ? 俺はお前より強い。俺がお前を守ってやるから安心しろ」
と言って、
「何だと! 俺を馬鹿にするなよ! 俺の方が二百年も長く生きているんだぞ! まだ幼いお前は俺に守られていればいい!」
と
「分かった、分かった。小さな子狐。お前の好きにしろ」
「俺を子ども扱いするなよ! 子兎のくせに!」
と強がるように言う。そんな
白兎と少年の物語 白兎 @hakuto-i
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