【KAC20242】ホタテ戦記 ばんがいへん！ 「住宅の内見」

第1話 寮があるのはいいことでゴザル！

昨年一月に思うところがあって、塾講師を辞め、北海道のオホーツク海沿岸の町でホタテ漁の仕事をする事にしたでゴザル。

入試が終わった三月上旬に有給消化に入り、その間に引越し等をすることにしたでゴザルが……。

『万吉さん、すみません。万吉さんに入ってもらう予定の部屋で水道管が破裂してしまいまして』

との電話が漁業組合からきたでゴザル。

幸先の悪さに、拙者、怖くなったでゴザル。

このため、知人の勧めでお祓いに行ったでゴザル。そこで何かが憑いていたらしいという話になり、しっかり祓ってもらったでゴザル(-｡-;

こういう話をすると、『騙されているのでは？』と思われるでゴザろうが、お祓いをしてもらったら、体が軽くなったので詐欺なんかではないと思うでゴザル。

そんな事もあり、内見、即入居という感じになったでゴザル。

………？

普通に内見してないでゴザル！

まあ、細かいことを気にしていてはダメでゴザル！　これから漁業の中で過酷と言われるホタテ漁をするというのに、そんなことを気にしていてはダメでゴザル！

という訳で、詳しいことを書いていくでゴザル。

寮と言っても、普通のアパートと変わりないでゴザル。

間取りは2LDKで、テレビ、冷蔵庫、ガスコンロ、冷蔵庫もついているでゴザル。そして、トイレと風呂が別！

トイレと風呂が一緒でなくて良かったでゴザル！

ただし……。

トイレは昔懐かしのボットン便所というヤツでゴザル。

『夏、臭うんだよね』

と同じ寮の人が言っていたので、戦々恐々だったでゴザル……。結局、夏はトイレの窓を開けていれば気にならない程度のものでゴザった(拙者が鈍感なだけという話もあるでゴザル(^_^;)。

あと重要なのは、港まで車で5分！

都会暮らしだと通勤で1時間はかかる事を考えると破格でゴザル！

漁師は肉体労働のため、睡眠時間は重要でゴザル！　通勤時間が短いとその分、寝れるでゴザル！

それと、湯沸かしが灯油のボイラーというのも良かったでゴザル。

北海道でも何をトチ狂ったか、風呂のお湯をガスの湯沸かし器で沸かす物件があるでゴザル。ガスではどうも火力が足りず、ぬるいお湯が出ることもしばしば。そのような部屋に住んでいたときは、正直、やってられなかったでゴザル！

こうして、拙者のホタテ漁一年目が始まったでゴザル。一年目を終え、一度地元に戻り、先日またこの部屋に戻って来たでゴザル。

明日は、予行演習として船で沖に出るでゴザル。今年も頑張るでゴザル！