第6話 時化になる予報

 漁業というものは自然を相手にするもの故、海が荒れていれば、その日はお休みでゴザル。


 それ故……


「万吉さ〜ん! 飲みに行きましょう♪」


「コーイチ殿……。正気でゴザルか? 明日は仕事でゴザルよ( ゚д゚)」


「明日は時化で休みになりますよ🎵 天気予報見て下さいよ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )」


「いやいやいや。もしもということもあるでゴザル! そんな不真面目なこと……」


「うるせえ! 飲みに行くっつてんだから行くぞ!」


「ひ、広田殿……。既に出来上がってるでゴザル……」


 既に酔っ払っている先輩の広田殿とコーイチ殿に連れられ、飲みに行くことに……



 次の日早朝……


「時化はどうしたでゴザルかぁぁぁ!」


「万吉さん、こういうこともありますって(^^)」


「コーイチ殿! 何、ベテランみたいなことを言ってるでゴザルか(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」


「ホタテ場で『鋼』って言われてる万吉さんなら大丈夫ですって! うぶおえぇぇぇ!」


「それは半分以上ネタでゴザル! 大丈夫でゴザルか?」


「大丈夫じゃねえ! うぶおぁぁぁ!」


「広田殿! だから言わんこっちゃないでゴザル……」


「万吉……。ウーロン茶ばかり飲みやがって……」


「ずるいっすよ……。僕らはキチンと飲んでたのに……」


「自分の限界を見極めて飲んでるだけでゴザル……」


 その後……


 精彩を欠きながらもキチンと仕事をしていたコーイチ殿と鬼神の如く仕事をしていたという広田殿の話を聞いたでゴザル……。


『鋼』はそっちだろと思ったでゴザル……



登場人物について

・万吉

 本作の筆者。

 それなりに根性を認められ、ホタテ場で『鋼』とネタ半分で言われている一人。オホーツク町(仮称)にはもう一人『鋼』と呼ばれている者がいる。


・コーイチ

 新人補助員。

 コミュ力が高く、交友関係が広い。ここ数年の一番の有望株。


・広田

 オホーツク町(仮称)のエリート船の一つ、第三オホーツク丸の乗組員。普段は穏やかだが飲むと言動が荒くなる。

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