登場人物+α(第四章)

登場人物(年齢は第四章終了時)


マイン・ファイアワークス(十七歳)


 本作の主人公。『愛し子の守り手』。名誉子爵。土木系冒険者兼ハーテリア王立学園の用務員兼花火職人。王都に“たーまやー”を広めた。

 ヘルナイア辺境伯の要請でアラニア防衛戦に参加し、マザー・キメラを倒すなどして活躍した。また、反ミルティアの会合では『剣聖』とトラブルとなり立ち合い、これに勝利した。

 反ミルティア連合軍がミルティシアを攻撃するのに先駆けて、戦天使サンククルを模した人形を使い大神殿を大破させる。

 ミルティアとの戦いの後は用務員をしながら花火職人としても活躍中。年に一度、アラニアで目撃されている。

 『剣聖』に勝ったことで名誉伯爵を新設するという話も出たがそれを固辞。名誉子爵に落ち着いた。各国から大量の縁談が届くようになってビビっている。



マインの中の人(三十代)


 ごく普通の現代日本人だったが、『神』によって殺人耐性だけを付けた状態でマインの身体に放り込まれる。

 彼が選ばれた理由として、子供好きなこと、チョロいこと、コミュ障なこと、雑なことなどが挙げられる。

 マインの人格が成熟してきたことで、思考がややアーライト寄りになってしまった。



セイラ・ファイアワークス(八歳)


 マインが引き取った少女。ベルガルド侯爵の孫で【精霊眼】の持ち主。属性は氷と光。マインとともに辺境伯邸の離れで生活中。辺境伯一家との仲も極めて良好。

 レリーナ・アーライトとも仲良くなり、手紙のやり取りをしている。お兄ちゃんと花火が大好き。『賢者』に教えを受けながら、リエラとともに光属性魔法でオリジナルの【花火】を作ろうとしている。


〈原作〉


 ハーテリオンの地下で死亡する。主人公たちが、彼女の眼を奪ったゲイル・ソル・ハーテリアを討ち取ったことで、以後『精霊』たちが主人公のサポートをすることになる。




ハーテリア王国


オブレイン辺境伯家


ルクス・オブレイン(三十七歳)


 ハーテリア王国オブレイン辺境伯家の現当主。マインのよき理解者。リエラをオルティアに連れ帰るために、アルトと争い無事に勝利した。

 ミルティアとの戦いではアルテリアの『剣聖』とともに主力として戦い、複数の幹部を討ち取るなど活躍した。

 ミルティシアに現れた天使と大神殿消失がマインの仕業だと薄々勘づいている。



アイナ・オブレイン(三十五歳)


 ルクスの妻。セイラを実の娘のようにかわいがっている。『賢者』が頻繁に顔を出すことに当初は困惑していたが、ひと月ほどで慣れたらしい。



アルト・オブレイン(十五歳)


 ルクスの長男。ハーテリア王立学園の三年生。シスコン。アイリス・ドーソンと婚約中。学園の闘技大会で連覇中。リエラを王都に留めるためにルクスと争うが敗北した。



リエラ・オブレイン(十歳)


 ルクスの長女。水氷光の三属性に適性があり、セイラとともにマインやサーシャから魔法の指導を受けている。『賢者』に教えを受けながら、セイラとともに光属性魔法でオリジナルの【花火】を作ろうとしている。



トール・オブレイン(四歳)


 ルクスの次男。リエラとセイラのことが大好き。花火も大好き。



ヘイル・オブレイン(五十八歳)


 ルクスの父親で前辺境伯。領地の管理を任されていたが、特にトラブルも起こらず暇をしていたところに、スタンピードの一報が入る。マインをハーテリアへの使者に送った後に喜び勇んで防衛態勢を取るが、特に強敵が出ることもなく肩透かしで終わった。

 孫たちのために必死で【魔纏】の習得に励んでいる。



ダリア・オブレイン(五十六歳)


 ヘイルの妻でルクスの母親。ヘイルとともにオルティアで暮らしている。リエラやセイラと一緒に【花火】の練習をしている。



ウェイン・フェンフィール(四十二歳)


 ルクスに仕える男爵。常にルクスに付き従う護衛兼相談役のひとりで、領地は妻子に任せている。ミルティアとの戦いでもルクスとともに活躍した。



ディル・ヘンリック(五十歳)


 ルクスに仕える男爵。ヘイルとともにオルティアを守っていた。スタンピード騒動の時もヘイルとともに魔物の群れに対処した。




ハーテリア王家


クルト・ソル・ハーテリア(二十一歳)


 ハーテリア王国の国王。アラニアへのオークの襲撃をミルティアの仕業にするなど外交面でも優秀。一方で花火に心を奪われ、ハーテリアの文化振興という名目で花火事業に力を入れるなど、ポンコツな一面もある。

 ミルティアとの戦いの後、『賢者』が打ち上げたに多くの人がドン引きする中、ひとり大はしゃぎしていたらしい。




アルテリア王国


アルテリア王家


フィデル・ソル・アルテリア(二十三歳)


 アルテリア王国の第一王子。国王の名代として連合軍の会合に参加する。マインとブレイドの諍いに際しては、『剣聖』が劣勢と判断し、『剣聖』を引かせる。

 この一件により『剣聖』の名声は下がり、結果的に増長する貴族派の影響力を削ることに成功した。


〈原作〉


 ほとんどのルートでは国王が健在だったこともあって存在感が薄かった。しかし、国王の不在時にミルティアが仕掛けた数々の工作を打破するなど、優秀な人物として描かれていた。




アーライト家


ブレイド・アーライト(三十七歳)


 アーライト侯爵家の当主。今代の『剣聖』。プライドが高く血の気が多い気性を買われてミシネラへの援軍として派遣され、戦線を押し戻すなど大きく活躍する。

 連合軍の初会合の直前に、追放した庶子マインに絡んで立ち合うことになるが、油断した隙を突かれてあっさり敗北。フィデル王子の仲立ちで手打ちになるが、立ち合いでの振る舞いや日頃の言動が祟って『剣聖』の評価は急落することになる。

 ミルティアとの戦いでは不満の矛先をミルティアに向けることで、複数の『ミルティアの使徒』や枢機卿を討ち取る活躍を見せた。

 戦後、マインに報復する機会を窺っていたが『賢者』に釘を刺される。その後も何かしようとするたびに『賢者』が現れるので、最終的に報復を断念する。

 レリーナとレインがマインと手紙でやり取りをしているのを苦々しく思っているらしい。



カイン・アーライト(十四歳)


 ブレイドの長男。名門ゆえにプライドが高く、喧嘩っ早い。主人公との決闘で勝ったことで増長し、カルナにボコボコにされる。その後、ヘライナの冒険者ギルドでマインに絡むが一撃で倒される。

 アラニア防衛戦では汚名返上のためにキメラを倒すなど奮戦するが、カルナやマインの活躍には及ばなかった。

 ミルティアとの戦いの後にカルナとの婚約を解消し、真剣に鍛錬に取り組むようになった。



セリーナ・アーライト(十一歳)


 ブレイドの長女。カインの同腹の妹。アラニア防衛戦のときは受験の準備のために王都にいた。良くも悪くもアーライトらしい性格をしているらしい。



レリーナ・アーライト(九歳)


 ブレイドの次女。他の兄妹とは母親が違う。アーライト侯爵家ではマインに隔意を持たない数少ない人物。セイラとも仲が良く、セイラとマインのアドバイスでこっそり魔法の練習をしている。



レイン・アーライト(九歳)


 ブレイドの次男。他の兄妹とは母親が違う。賊に人質に取られたところをマインに救われる。賊に捕まっても泣き声を出さない気丈な性格。その後、レリーナからマインのことを教えてもらい、手紙のやり取りをするようになる。マインの魔法を見て魔法に興味を持ち、ブレイドに内緒で練習している。割とセンスがいいらしい。



フレッド・アンディル(四十代前半)


 アーライト領の留守居役。士気の低い冒険者との交渉や各地からの援軍との折衝などをこなす有能な人物。アーライトの中でも数少ない常識人。故に苦労人でもある。


〈原作〉


 『剣聖』の留守を預かるが、ハーテリアの急襲に遭い死亡する。




ヘルナイア辺境伯家


ガイア・ヘルナイア(四十四歳)


 アルテリア王国の辺境伯。ハーテリアとの国境を守り、『剣聖アーライト』とともに『アルテリアの双璧』と呼ばれる。縦にも横にも大きい。

 代々、国境を争っていた『守護者オブレイン』にはある種の信頼感を抱いており、『剣聖アーライト』以上に信頼できると思っている。

 マインの実力を図ろうとするしたたかさも持ち合わせている一方で、『剣聖』への意趣返しもあって、マインに対してもさりげなくサポートするなど好意的に接している。


〈原作〉


 ハーテリアの急襲と『剣聖』の離脱で一時ヘライナを奪われるが、二人の子とともに反攻軍の主力として活躍。最終決戦では『ミルティアの使徒』の最強格、ロサンドを討ち取るなど大きく活躍する。



ノルド・ヘルナイア(二十歳)


 ガイアの長男。ガイアと違って細身だが、それでも次期辺境伯に相応しい力量の持ち主。常に冷静沈着で頭も切れるが、自由に動き回るカルナの扱いに苦慮している。

 ガイアの指示でアラニアへの援軍を率いるが、マインにいろいろと丸投げされた不遇な人物。


〈原作〉


 ガイアやカルナとともに反攻軍の主力として活躍する。



カルナ・ヘルナイア(十八歳)


 ガイアの長女で原作ヒロインの一人。カインの婚約者ではあるがカインのことは大嫌い【身体強化】の魔力効率はずば抜けて高いが、それ以外の魔法はほとんど使えない。考えることが苦手で、とりあえず殴る脳筋キャラ。アラニア防衛戦では複数のキメラを討伐するなど獅子奮迅の活躍を見せる。

 ミルティアとの戦いの後、カインとの婚約を解消した。その後、マインの仲介でネビル・ベルガルドと出会う。以降、ハーテリアに頻繁に顔を出して、ネビルやマインと殴り合いをしているらしい。


〈原作〉


 ヒロインの一人。主人公とカインの決闘で、主人公が勝つと発奮するカインと和解するが、主人公が負けると増長するカインに完全に愛想をつかす。

 カルナルートでは『学園編』の終盤にカインと和解するが、その時にはすでに主人公に惹かれており、カインの後押しもあり無事に婚約破棄が成立。晴れて主人公と結ばれる。




その他の人物(アルテリア)


アリア・サイレイン(十七歳)


 マインがアルテリア王立学園の入学試験で声を掛けた少女。男爵家の令嬢。優秀な成績で学園を卒業したが、貴族派の有力貴族と昵懇の仲同好の士だった寄親のペリン伯爵の圧力で軍に仕官することになった。

 反ミルティア連合の会合でマインと再会。ミルティアとの戦いの後、マインとリーザ・ドラスティン学園長の誘いで両親や兄弟とともにハーテリアに移住する。父親は子爵に叙爵され、彼女は文官として王城に入る。


〈原作〉


 ペリン伯爵家のメイドとして登場。入学試験に落ちた彼女はメイド兼愛人としてペリン伯爵に仕えることになるが、ミルティアとハーテリアが起こしたスタンピードで実家が壊滅。スタンピードの終結からしばらく経った頃、他のメイドたちと共謀して援軍を拒んだペリン伯爵を殺害する。



ジーク(十四歳)


 原作の主人公。アルテリア王立学園の三年生。カインとの決闘に敗れるが、その後も熱心に訓練を続けて実力を伸ばしつつある。アラニア防衛戦でもキメラを倒すなど活躍し、存在感を強めていく。ミルティアとの戦いが終わり、情勢が落ち着いたあとも何かとトラブルに巻き込まれつつ実力を伸ばしている。

 マインとの絡みはほとんどなかったが、マインの【バレット】や【剣山】を見て、魔法の鍛錬にも力を入れるようになった。

 

〈原作〉


 そのの良さでいろいろな幸運やトラブルを引き込む、巻き込まれ主人公。

 作中では複数回の強化イベントが発生する。その一つがハーテリオンの地下で【精霊眼】を奪ったゲイル・ソル・ハーテリアを討ち取った場面で、それ以降『精霊』の助力を得て味方には常時のバフが、敵にはデバフがかかるようになった。但し、この効果が明らかになるのは特定のルートのみで、他のルートでは『精霊』の存在に触れられるだけだった。

 本作ではマインがセイラを救ったことで『精霊』のサポートを受けられるようになったため、主人公の強化イベントが一つ減ったことになる。



平民ヒロインのシャル、令嬢ヒロインのディアナ、平民のロラン(十四歳)


 序盤の主人公パーティー。アルテリア王立学園の三年生。序盤は基本的にこのメンバーを中心に物語が展開していく。その後、各ヒロインのルートに入るが、彼らも引き続きパーティーのメンバーとして活躍する。

 アラニアで見たマインの魔法に刺激を受け、新しい魔法の開発に取り組んでいるらしい。




ミルティア教会関係者


アングレウム・ル・ミルティア(八十二歳)


 ミルティア教の教皇。歴代の教皇の中でも特に野心家で、ミルティアの名のもとに世界を意のままにすることを願い、配下を各地に送り込み暗躍する。

 ハーテリアでの陰謀がことごとく失敗に終わり、挽回のためにミシネラ王国に侵攻する。しかし、『剣聖』の動きが予想以上に早く苦戦を言いられる。スタンピードで『剣聖』の撤退を画策するも失敗し、逆に各国が介入する切っ掛けを作ってしまう。

 サンククルに神殿を破壊された後も抗戦しようとするが、『剣聖』と『守護者』に敗れ、枢機卿や一族の者たちとともに捕らえられる。


〈原作〉


 教皇になってから四十年の間に権謀術数を用いて教国の拡大を進める。グラディオルを使いハーテリアの王族を傀儡にして大陸の統一を目指すが、主人公らの活躍もあり失敗。最後はミルティシアに侵攻した主人公ら反攻軍と戦い敗死。

 とあるルートでは孫に自らの野望を託してグラディオルのところへ【転移】させ、自らは魔法陣とともに爆死する。



アンジェラ(二十九歳)


 ミルティア教の聖女。かつてサーシャたちと聖女の座を争った。ミルティシア陥落後、半狂乱で喚いていたところを捕らえられる。


〈原作〉


 『戦乱編』の中盤にオリビアに聖女の座を渡す。反攻軍がミルティシアに迫るとわが身可愛さに寝返ろうとするが、オリビアに察知され殺害される。



サーシャ(三十一歳)


 ミルティア教の元聖女候補。かつては将来を嘱望されていたが、教会の後ろ暗い部分を知り聖女候補を降りる。その後、ハーテリアで孤児院を運営していたが、ハーテリオンの地下施設のことを知り、完全に教会と縁を切る。



ルミナ(十三歳)


 ハーテリア王立学園の二年生。元聖女候補で原作ヒロインの一人。聖女候補による足の引っ張り合いに嫌気が差し、教会を抜ける。王立学園後に入学後は闘技大会で二年連続で優勝する。そのルックスから男子生徒から非常に人気がある。



オリビア(享年十五歳)


 ミルティア教会の聖女候補。聖女に最も近いと言われていたが、シルフィエッタの様子からヴィングル領に何かあると察知し、グラディオル捜索の名目で支援者や聖騎士とともに【転移】。その直後に爆死する。教会では護衛の聖騎士と駆け落ちしたと噂されている。


〈原作〉


 『戦乱編』の中盤にミルティアの聖女となる。聖女に相応しい容姿と力量の持ち主だが性格は最悪。教皇らとともに反攻軍と戦うが敗れて死亡。



シルフィエッタ(十六歳)


 ミルティア教会の元聖女候補。ミシネラ出身で、ミルティアがミシネラに侵攻したのをきっかけに教会をやめた。【精霊感知】の持ち主で、大の『巫女』ヲタクかつ『精霊』ヲタク。

 『精霊』の断片的な言葉からマインを『愛し子』と勘違いしたポンコツ娘。

 ミルティアとの戦いからしばらく後にセイラと対面するが、はしゃぎ過ぎてセイラに引かれる。その後、何とか打ち解けることができたらしい。


〈原作〉


 原作ヒロインの一人。あるルートの終盤にだけに登場する。『巫女』や『精霊』の伝説や伝承に精通し、主人公の戦いをサポートする。ポンコツ要素はない。




その他の人物


エルク・マルククル(千歳以上)


 『賢者』『唯一のエルフ』


 元々は一体の『精霊』だった。千年前の『最後の聖戦』で『愛し子』ディーネを守るために『精霊』の制約を破り強大な魔法を行使してディーネの敵を駆逐した。その時のようすが『戦天使サンククル』として伝説となっているが、天使の姿はあくまでも後世の想像によって描かれたもの。

 『精霊』としての大罪を犯した彼は罰として千年の間、『精霊』と人の中間の存在であるエルフに堕とされることになる。同時にミルティア教に絡むすべての事象への介入を禁止された。

 もともと『精霊』であるため、意識せずとも【魔力感知】を掻い潜ることが可能。また、『精霊』本来の気質である面白いものや楽しいことが好きという性格はそのままのため、ミルティアから目を背けるために始めた魔法の研究にドはまりした。


 ある時、【未来視】を習得した彼は『愛し子』ディーネによく似た少女セイラの誕生と彼女の身に降りかかる悲劇を知る。神との対話でこの世界のことを知った彼は、理を破ったものとしてチャンスを与えられる。

 ただし、彼が世界の理を破ったのはあくまでも『アルテリア戦記原作』でそう設定されていたからであって、褒美というのは『神』が原作に介入するための口実に過ぎない。

 ミルティア崩壊後は、かなりの頻度でハーテリオンで目撃されているらしい。ハーテリオンで派手な花火を打ち上げて各方面から苦情が殺到した。


〈原作〉


 物語の要所で現れて意味深に何かを告げたり、魔法のヒントをくれる謎の人物。


 『賢者』の背景が明らかになるのは特定のルートのみ。

 あらゆる手を使ってセイラを救おうと試みたがすべて失敗。ミルティアに復讐しようにも『神』から介入を禁じられているためそれも不可能。絶望の中でセイラの仇を討ったジークに目を付け、自身が彼らの敵となることでジークたちに力を付けさせるという抜け道を見つける。

 ジークがミルティアを倒した後にジークらの前に現れ、激戦の末ジークに討たれる。



『神』


 この世界の神。おもしろいことが好き。『精霊』の親分的な存在。『アルテリア戦記』という形で未来が決まっているのが気に食わなかったため、 『賢者』が世界の理を破ったというを利用して原作に介入した。

 マインの中の人を除けば、作中で唯一原作に干渉できた存在。

 爆発属性の持ち主をちょっとだけ増やしたらしい。




過去の人物


ディーネ


 千年前の『精霊の愛し子』。当時、まだ規模の小さかったミルティア教の聖女だったが、大国ルーテリアの王子の求婚を拒否。その結果、ミルティア教への弾圧が始まり、彼女たちは信徒たちを守りながら現在のミルティシアまで逃れる。

 そこで後年『最後の聖戦』と呼ばれる戦いに挑むが、衝突の直前に『精霊』ククルが理を破り、敵軍を蹂躙。その結果、彼女は奇跡を起こした者として『ミルティアの巫女』と呼ばれるようになった。

 戦いの後、姿を消したククルの存在を後世に伝えるため、また、『精霊』の力が悪用されないために『戦天使サンククル』の伝説を作り上げた。



ルドガー


 千年前のミルティアの信徒の一人。ベルとともに『精霊』の姿を見ることを許されていた数少ない人物。武闘派だが何かと雑な性格もあって『精霊』たちのおもちゃにされていた。

 ベルと結ばれ子を授かるが、ルーテリアとの戦いで戦死する。



ベル


 千年前のミルティアの信徒の一人。ルドガーとともに『精霊』の姿を見ることを許されていた数少ない人物。しっかり者でよくルドガーを叱っていた。

 ルドガーの死後も子どもとディーネを守り、無事に戦いを生き抜いた。



大国の王子


 大国ルーテリアの王子。ディーネを手に入れるためにミルティア教を迫害した。ミルティア教を追い詰めるが、サンククルの攻撃で軍は壊滅。彼自身も戦死する。

 彼の死後、ルーテリアはハーテリアとアルテリアに分裂することになる。



ルーク・ベルガルド


 六百年前の『精霊の愛し子』。ルドガーとベルの子孫で『賢者』から魔法の手ほどきを受ける。冒険者として並外れた功績をあげ、ハーテリアの貴族として取り立てられる。家名はルドガーとベルの名前から『賢者』が贈った。



――――――――――――――――――――――――――――――――

あとがき(近況ノート)

https://kakuyomu.jp/users/Compo/news/16818093078809668138

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺は普通に生きたい こんぽ @Compo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ