第十四話 アクセラレート

ジャキーン ジャキーン


こいつ、なかなかやるな。俺の攻撃を的確に斧でさばいてる。向こうから攻撃はしてこないが、どこか余裕を感じる。多分試してるんだろうな。俺の実力を。出し惜しみはしてられない。


血陣


ガチーン!


「いい腕だ」


まじかよ。見事なまでに受け止めやがった。


「じゃあ、こちらからも行かせていただくか」


来る…


俺は相手との距離をとった。


アクセラレート


グウォン ジャッ


カキーン


俺は相手の斧を刀で止めた。

危なかった。早かった。多分俺のゲヘナブーストなんかとは比べ物にもならない。


アルカディアフィールド


そして俺の攻撃を見事なまでにかわすなりはらうなりしてノーダメにする。うまいな。マジでブラッドラグナロクで自分と建物ごとぶち壊すのも選択肢にあるレベルだぞ。やらないけど。


「どうだ?俺の能力【アクセラレート】は?直線移動の速度を上げることができる。代わりに曲線はくそ遅いが」


「そうか、いいことを聞いた」


血陣


俺は血陣で刃を強化し、それを地面に突き刺した。


テラブレイク


俺は地面に突き刺さった刀を全力でぶん殴った。


グラグラ…


建物全体が揺れた。壁にひびが入り、砕け、天井も落ちてきた。そしてあたりはそんな落下物なりなんなりで埋め尽くされた。ただ、一か所だけ何も落ちていないところがある。


「まさか、こんな器用なことができるとはな」


「正直、俺も驚きだ」


俺と相手の一直線上のラインだけ、何も落ちなかった。テラブレイクは射程内であれば遠くの方がダメージが大きい。それに血陣のバフもかかってる。こんなきれいに残るかは賭けの部分もあったが、この建物が程よい耐久力でよかったよ。


「でも、一直線の環境だと俺のほうが有利だ」


アクセラレート


相手が能力を発動した。その瞬間


俺は高く飛んだ。相手の刃が俺に当たる前に。


「なっ…」


「お前、カーブできないんだろ?じゃあ、これはかわせないな。能力の詳細ペラペラしゃべるタイプで助かったよ」


ゲヘナブースト


俺の刀は奴の頭部に当たった。


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転生ハイファンタジー~ローファンタジーの世界で命犠牲にして世界救ったらハイファンタジーの世界に転生したので能力2つでまた世界救っちゃいます~ あつかち @atukati0808

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