第22話

『集まれー』

「はーい。」

皆何してたんだろ。

『よし。それじゃあ何をしてたかの共有だ。まずは俺。俺は洞窟探索してた。色々と鉱石を取って、モンスターを倒して、それが50分くらい続いて、洞窟を出たあとベッドを作ってた。』

「ベッド?一体なんのために」

『この世界では現実世界の3時間で1日が過ぎる。つまり1時間半で夜が訪れる。その夜をスキップするんだ。』

「スキップ?」

『モンスターが出てくるんだよ』

「げ」

『どんなの?』

『ゾンビとか、スケルトンとか、スパイダーとか、色々とな。』

「ますますうげー」

『私、平気』

「え、」

『じゃあSara、報告を。』

「え、あ、ああ、えっと、家を作ってたよ。今のところいい感じ。でも光がない」

『じゃあこれ持ってけ。』

「松明?ありがと。」

『最後はYuna』

『歌ってた。家つくりながら。』

『Yunaも持ってけ』

『ん。ありがと。』

『じゃあ作業再開といきますか。』

「はーい」

『ん。』

通話のマイクをオフにしたら、作業再開。家に戻る。

|:月陰優しい

|:皆家作ってる

|:家の中が真っ暗ってことは……?

|:Sara、イキロ

「?皆何いってんの?」

|:なんでもない

|:すこーし嫌な予感が

|:あははー

「何?あ、家に到着ー。ドアを開けて、松明を置いて、」

しゅ〜という音がした。

「え、何のおヒャぁ!?」

爆発した。

|:あーww

|:やっぱりか

|:進捗(?)ドッキリ大成功

|:何言うてんの

|:やっちまったな

「い、今の何!?」

|:ボーマンというモンスター。

「え、モンスターって夜にしか出てこないって」

|:暗いところならどこでも湧く。

「…鬼畜。はぁ…建て直そっか。」


……30分かけて元に戻し、松明を置き……

「やぁっとできたー!」

|:お疲れ

|:乙カレー

|:おつおつー

|:うぇーい

「私の家!内装も整えよっと……って置くものベットくらいしかないじゃん。あ、この作業台も。2つだけ?」

|:今のところは2つだね

|:作ればいい。

|:机と椅子は作れそう。

|:作業台でつくれるよー

「んーっと?机も椅子も無いけど…」

|:似たもので代用。

|:椅子に似てるものを探せ

「椅子に似てるもの?………あ、これかな?階段。」

|:正解ー

|:よくできましたー。

「とりあえず作った階段を…えーっとここらへんに置いて、次は机だね。でも机に似たものなんてないよ?」

|:組み合わせる

|:脚と台の部分をそれぞれ作る

「あー、なるほどね。足は…これかな?木の棒。………って置けないじゃん。」

|:残念。

|:正解言う?

|:頑張れ

|:木の棒は置けない

「うーん………あ!これじゃない?……置けた!しかも脚みたい!まさか柵だっただなんて。

|:おー!

|:いいねぇ

|:次は台の部分

「実は目星をつけてるんだよ。多分これ!木の板!」

|:おー

|:おー?

|:おー!

|:おー!?

「これを柵の上に乗せたら……おーー?…これでいいの?」

|:おー!

|:ベリーグット

|:いいねぇ。

|:できたじゃん

「なんか疲れたー。」

『おーい』

「あ、月陰。」

『そろそろ終わるかー?』

「ちょっと疲れたかな。」

『家できた。もう終わる』

『ん。それじゃあお披露目会といきますか。』

「え、聞いてない」

『今言った。』

『えー…』

「えー…」

『最初は』

『私』

『ん』

「Yunaの家。どんなんだろ」

『ここ。』

きれいな木造。屋根は三角で少しはみ出てる。

中はきれいに整えられていて、椅子と机とベットがある。ベットの周りにはカーペットが……カーペット!?

「…すごい」

『ん。ありがと』

『じゃあSaraの家』

「ここよりもしょぼしょぼだよ」

『…… まぁ、そういうときも』

『ないから』

「とりあえず、見て。」

……Yunaよりもクオリティが低い。外見からして負けてる。

『うん。普通だね』

『良いと思う』

「うう……最後は月陰だよ!」

『はいはい。』

月陰の家は少し遠くにあった。

『ここだ。』

「わぁ……綺麗」

家は花畑に囲まれている木造。窓もある。窓!?

「ガラスもあるんだ……」

内装も、綺麗。窓があるからか開放感がある。机、椅子、え?テレビ?ベッドの横には本棚……。

「ほんとにWMSは初めてなの……?」

『よし。終わるか。』

『おつゆなー』

『おつかげー』

「え、ああ、おつさらー。」

このゲーム、もうあんまりやりたくない。大変すぎる。

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陰キャ系Vチューバー始めてみた! 夜影空 @koasyado2

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