渚が来る！

読めば読むほど味が出るホラーです。迫り来る迫力に瞬きを忘れるほど、日常に潜む足音が聞こえてくるようです。文章構成や行間、描写の細部に意識を働かせると、ある気づきが得られ、それらが更なる怖さを生む、短いながらも洗練されたホラー要素を楽しめる良作です。

僕はこの物語を拝読させて頂き、日常ってなんだろうと考えました。

僕らが考える日常、日頃から慣れ親しんで、何も考えずに当たり前だと思っている日常、そんな日常ってなんだろう。

こちらの物語はその日常という布を、さらりと取ってしまう怖さと面白さがあります。

ＫＡＣのお題で紡がれるのは、少しだけスリリングでドキドキするスタート。僕はすっと物語の中に入り込み、ワクワクしながら拝読していました。

そして、「ええええええええええええええっ！」って思いました。

すごく面白かったです。

物語と言うのは、想像力をどこまでも広げられるかが大事です。でもあまりに突拍子もない事を書いてしまうと、物語そのも…続きを読む