第2話 町野 明美

記述日:12/2(日) 記述者:マチノ アケミ


何を書けばいいのかしら、怪しい何かかとも思ったのだけれど前のページにも書かれているので私も書くことにします。変な宗教の勧誘かしら。

でも不思議、こうしてみるとどうしてか書いてみたくなるものね。ほんと不思議。

昨日の出来事よね。

えっと、でも私はただの主婦だから日々変わったことなんて何もないのだけれど。

昨日はいつも通り朝の五時に目が覚めました。布団の上には黒猫のチャチャがいました。

それから、チャチャとコウメさんとメイちゃんにご飯をあげたら、朝ごはんの支度を始めました。

最近は朝目が覚めてから米を炊くようにしています。五時に目が覚めちゃうからこの時間からでも支度ができるなって思って。

そうそう、昨日は夫の目覚めがいつもより遅かったのよ。いつもは六時半には起きてくるのだけれど、昨日は六時四十分になっても起きてこなかったの。この歳だから、うっかり転んで居なくなる事もよくあるでしょ。だから私心配になって部屋へ向かったのよ。そしたら「どうしたんだ」ってベッドの上で熱心に本を読んでたわ。

それで、いつも通りご飯を食べて、お散歩へ行って、それから掃除と洗濯をしたわ。その辺はいつもと変わらないから昨日の記憶かそれとももっと前の記憶か、全く区別がつかないわ。歳をとるのは恐ろしいことね。

今は隣にコウメちゃんがいるけれど、昨日隣にだれが居たのかなんて全く思い出せないわ。

今日食べたご飯ならはっきり言い切れるのだけれど、昨日食べたご飯がなんだったか、うっすらと思い出せるのだけれど、言い切ることは難しいわ。この記憶がもしかしら一昨日の物かもしれないから。

だから、今日はこうやって不思議な日記に自分の事を書くのは新鮮でとても新しい体験になったわ。今日のことはきっといつになってもハッキリと思い出せそうね。

昨日のことは少しも思い出せないけれど。

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誰かと交換日記 猫民 @huwan119

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