第2話 桐谷結愛2
私の家は高校からは遠い。
これは高校デビューのためだ。
私の中学校から進学する人がいない高校を選んだらこの高校だった。
今思えば高校デビューなんてバカみたいなことを考えずに家の近くの高校に行けばと思っている。
帰り道は、私の他に人はいない。
今の心の中を表してるみたいだ。
私の周りから人がどんどん離れてゆく。
そんな私を見て雛が嘲笑ってるように見えた。
(結愛ってなんかウザくない?)
またこの言葉が頭の中に流れてる
「いや いや私から離れていかないで、私を見捨てないで」
気づくと、そう言葉に出していた、もちろんこの言葉を聞いている人は誰もいない。
そう誰も聞いていない 見ていないのだ
世界が私を見捨てていくように感じた。
学費、交通費安くないのになんでこんな高校選んだんだろ。
いや高校のせいじゃない、私が、私がもっと早くから変わっていれば、、 いや、変わったところで私は私だから変われない。
そんなことを考えているとふと目に止まった。
「なんだろう」
駅前の裏路地に赤いボタンがあった。
ボタンにはリセットボタンと書いてあった。
「リセット?」
昨日までの私なきっと目にも止まらなかっただろう。
「押して みようかな?」
私はリセットボタンに手を伸ばした。
視界が暗転した。
リセマラ 四季郷 陽 @Shikisatoyo
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