苛酷な運命に立ち向かう人間ドラマ

　この物語は独特の世界観が魅力的な、ダークファンタジーアクションといった印象を受けました。

　血穢という主人公は悲しい過去を背負いつつも、強い意志を持って生きる力強さが感じられ、読者の心に訴えかけてきます。彼女と仲間たちの掛け合いにも、その強さと若さ故の未熟さが垣間見えて、キャラクターに奥行きを与えていると思います。

　吸血鬼や魔術など、オカルト的な要素も物語にスパイスを加えていて面白いですね。血穢の師匠との関係や、彼女の使う剣術の秘密など、今後明らかになっていく世界の謎にも期待が持てます。

　時折入る細かな描写が、この物語の世界をリアルに感じさせてくれるのも良い点だと感じました。

　血穢という主人公の生き様を通して描かれる、苛酷な運命に立ち向かう人間ドラマには引き込まれるものがありました。次の展開が楽しみな、興味深い物語だと思います。