スカートの中を確認するために騎士になろうとする主人公のお話しではありません。
(騎士になればスカートの中み放題の特権でもあるのかな?)
そんなことありませんし、騎士になればそんな事が許されるなんてありません! それに、第一スカートの中身を見るために騎士になる主人公のお話しでもありません!
* 確か、どこかのボンボンが凄い趣味の持ち主でパンツを見せてもらうためのあれやこれやなお話しがあって、それに似たようなお話しなのかな?
と 期待されま読者諸氏!
残念ながら『それはない!』 とだけ言っておこう!
もの凄くパワーのあるタイトルのお話しだけど、それとは一転。
意外と真面目なお話しでちょっと期待できなさそうなお話しだけど、読みやすくて思わず[次へ↓]を押してしまうのは間違いない。
もちろんおパンツ要素はなさそうだ。
おパンツ要素が期待できないなら読むのやめる~!
とブラウザバックしそうになるかもしれないがもう少しまってもらおう。
もしかしたらお話しを読んでればないものもあるかもしれない。
なのでここは諸君等が最後まで確認し確かめていただきたい!
ちなみに作者のシノミヤ先生は背伸びした濃い系の色がお好きなようだぞ。(ウソです)
序盤の微エロ路線もなかなかに楽しい展開でした。先生のキャラがたってて、思わず笑ってしまいます。
『彩能』による力の序列がつけられる世界で、騎士になるために奮闘する主人公。このままでは騎士になれないと、やれることは何でもやっているので、ダメ元でタイトルのようなことまでやってしまいます。
しかし、話が進むにつれて心理描写に心を揺らされるヒューマンドラマの成分が強くなっていきます。
作者様によれば原題は『優しい嘘』だったそうです。
この原題が感じ取れるまで、読みすすめてしまったら・・・涙で先が読めなくなってしまうかもしれない。
普通の定番WEB小説にあきてしまった人には、特におすすめです。
展開、描写、キャラクター全ての面で高品質な一作!
お色気なろう小説と思いきや、とんでもなく深みのある真摯な小説でした。
無双チート系とはある意味真逆の、落とすところまで落とす展開はWEB小説的ではないのかもしれないけど、その分物語に圧倒的な深みが出て、すごく感情移入してしまう。
序盤で丁寧に張られた伏線が回収されるたびにカタルシスがすごくて、この展開力には感心してしまった。特にどんでん返しと言っても差し支えないくらいの大きな伏線回収もあるので、ミステリー好きにも刺さるかもしれない。
描写面も流石の一言で、コメディ調の部分はさらっと小気味よく読めて、それでいて重みのあるシーンはしっかり心理描写を描いてくれる。
戦闘描写もしつこくないのに、映像が浮かぶようで、脳内では超作画なアニメーションが勝手に流れ出していた。
キャラクターの描き方にも感嘆してしまう。
初登場時点では、比較的分かりやすいキャッチーなキャラ付けがなされていて、印象に残りやすいようになっている。
しかし、物語が進むにつれて各キャラクターの新たな一面が描かれていって、最終的にはどのキャラクターも一言では説明しきれない複雑さを持った魅力的なキャラクターになっている。
こういう、物語の展開と絡めてキャラクター造形を深めていくやり方は作者の筆力を感じてすごく勉強になる。
彩能と呼ばれる特殊な力が存在する世界で、騎士を目指していた主人公のトオル。しかし、騎士となるためには必須とも言える彩能を、彼はまだ開花させることが出来ずにいた。
騎士となるために彼が思い付いたのは、凶悪犯罪者を捕縛すること。成功すれば、貢献面から騎士になれる可能性がグッと上がる。現段階では騎士になることが絶望的な彼にとって、それは正に賭けであった。
ターゲットに選んだのは亡霊の異名を持つ、現役の騎士たちでさえ、その身柄を確保出来ていない連続殺人鬼。その選択が、全ての悲劇の始まりだった──
クオリティの高さと評価が正直釣り合っていない、個人的にはもっと読まれても良いのではないかと思う逸品。ファンタジーとヒューマンドラマ双方の特性を持っており、心情描写も巧みだ。
伏線もしっかりと存在しており、読み進めて伏線が回収された時の納得と絶望感たるや凄まじいものがある。
悲劇、惨劇、後悔、葛藤……泥濘の如くまとわりつく負の感情と絶望。主要人物が思春期の少年少女たちだからこそ、それらのシリアスな要素は一等星の如く際立った輝きを放つとも言えよう。
是非、ご一読してみては如何だろうか。