美しい悪夢の狂い咲き

どの短歌も
驚くほど韻律が滑らかである。
さらに、
短歌全体のバランス感覚が優れている。

そして、
最大の魅力は、
その小気味の良い啖呵と、
繊細な言葉で紡がれた、
きらきらしい悪夢のような世界観にある。

万華鏡のように狂い咲く
その短歌のめくるめく眩しさに、
読者は圧倒されることだろう。

令和に彗星の如く現れたこの天才歌人について、
短歌界は諸手を挙げて言祝ぐべきだろう。