その有り様を垣間見せてくれる、まさに大いなる命の叙事詩。どこからともなく「はなさないで」と呼びかける声が聞こえてくるかもしれません。
「ひかりあれ」と神が言ったときから世界は始まり、「はなさないで」と何かがささやいた時ある命が生まれた。「吸って、吐く。光を捕まえる。」 生きる営みということは存外こういう単純なことなのかもしれない。前を見て、前に進み、必要になった時必要なものを工夫する。 営々と続く営みの途中にはいろいろな事が起こるだろう。それでも、変わらず飽きることなく倦みもせず生きるという営みを続けていく。 最後まで読んだ後、もう一度最初に戻って読み返したくなります。きっとその命を愛おしく思うでしょう。