衛星の閑話


 衛星墜落論戦サテライト・ワーウルフを執筆しながら「ネプリーグ」というテレビ番組内にある「ファイブボンバー」と呼ばれるクイズコーナーに挑戦する最初の回答者みたいな気持ちになってる。


 知らない人向けに説明を書くと、司会が〝五人〟に同じ問題のクイズを出して参加者は順番に回答していく内容。


『問題、スペイン語を公用語とする国を五つ挙げろ』


 みたいな感じ。五人で協力して五つ。


 この例でいくと「スペイン」が一番分かりやすい。次いで「ブラジル」と「メキシコ」かな。地理歴史やサッカーに詳しい人なら(?)キューバやアルゼンチンが浮かびそうな気がしながら、何にせよ「後から回答する人」は択が減り苦しくなりがち。


(後の四人のために「スペイン」だとか即答できそうな答えは、言わず残そう……)


 そんな暗黙のルールが生まれがちなコーナー。


「スペイン語を使うのは、まあ、スペイン」という誰でも知ってる小学生レベルの解答は一人目や二人目が使うことなく、出題から回答までの制限時間がよりシビアな四人目や五人目の回答者が迷わず答えられるように温存する戦略。


 しかし、そうもいかない時もある。


 一人目の回答者が出題ジャンルに疎く、ブラジルやメキシコすらも思い浮かばずお手上げ状態だった場合は、四の五の言わずに「スペイン」と答えて二人目に順番を回すしかない。


 そんな時、一人目が「分かりやすい解答を消費して申し訳ない」と謝りながら立ち回る光景もまた、コーナーの醍醐味だったりする。


「あー、どの国だっけ、ダメだ分からない、みんなゴメン! スペイン!」


 みたいな感じ。(実際はここまで、くどくない)



 衛星墜落論戦サテライト・ワーウルフはキャラクターがたくさん登場する構成で、人物案も名前案も膨大な量が必要になってくるよな多分、と覚悟しながら書いてる。


 テンプレやステレオタイプは使いやすいからから、本当なら終盤まで温めたり困った時に投入したいなと考えてた。ところが、拳銃射殺編の時点で後先を考えずというか未来の自分に謝りながら濫用しがち。


「ほんとゴメン! クール系メガネ先に使う!」


 みたいな感じ。(今後の僕自身に対して謝りながら)


 そんなわけで、キャラクターの像や名前とまで言わずとも些細なとっかかりレベルでも「登場人物、複数人〝これ〟をモチーフにするのありでは?」みたいな声もらえると嬉しいな、いや、甘えちゃダメか自分で向き合う部分か、むむむ、ってなってる。


 色や虹シリーズありだけれど、干支はさすがに使われ過ぎな気がするしナシかな、ありかな、星座も、うーん、などと時折ぼんやり悩みながら執筆中。


 キャラクターの名前や性格さえ用意できれば、多分1ヶ月のどこかで1日か2日使って30日分くらい一気に書いて予約投稿、的なノリで書けそうな気がする。


 いや、そうでもないか。船に乗るやつは人狼ゲームではないからサンプルデータがもう少し欲しい。


 何にせよ、考えるのも書くのも楽しい。


 おわり。

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郷愁薄明光線/短篇集 トモフジテツ🏴‍☠️ @tomofuzitetu

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