第2話
突然このビルのオフィスに侵入した見知らぬイケメンと明らかに異常なわけが分からない内容の契約書。
このことから考えられることは……
――ハッ! ゆ、夢!?
そうか、僕は気が付かないうちに残業に疲れて居眠りをしてしまったのだろうか。確かにここのところ残業続きでエナジードリンクをちとキメ過ぎたかもしれない、そうだ。これは悪夢に違いない。
俺がそんなことを思っていると、イケメンは軽く首を傾げて口を開いた。
「異世界って興味なくなっちゃったのかな? 異世界で無双ってみんなが憧れているんじゃないの? 君で声をかけて50人目くらいだよ。やっと契約してくれる人が現れて一安心さ。契約内容は契約書に書いておいただろう? 君は別の世界で管理者になるんだよ」
憧れはする。僕は週末や平日に寝る間も惜しんで見るくらいに好きだ。しかしだ、
その人物はそう言うと、片手を目の高さに持ち上げて親指と中指の先をくっ付けてみせた。
「さて、契約書にあったように君には補佐がつくよ。君のことが大好きな若い女の子と、君のことが大好きな筋骨隆々の大男のどっちが良いかな?」
「男はモテても仕方ないんだが…」
「そう?意外と選ぶ人は多いんだけどな…」
「まじかよ…聞きたくはなかったな」
あんまりにもあんまりな選択肢に、俺は無意識にそう尋ねていた。
すると、その人物は楽しそうな笑い声をあげて頷いた。
「両方とも人気はあるけどね。君は女の子がいいみたいだね」
「…そうですね」
俺が思わず素直にそう返事をすると、その人物は上に持ち上げていた手の指を鳴らしてみせた。
【悲報】ワイ社畜からダンジョンマスターに転職するもなぜか食堂経営してるんだが? リト @123456113344667799
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。【悲報】ワイ社畜からダンジョンマスターに転職するもなぜか食堂経営してるんだが? の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます